TOEICの勉強法!1ヵ月で600点を取るには? ① リスニング編
TOEICの勉強法をマスターして、1か月でTOEIC600点は取れるのか!?
「1か月で絶対に600点は取れます!」なんて言うとちょっと怪しげな教材のようになってしまいますので、もうちょっとマイルドに。
「1か月で600点はたぶん取れます!」
この記事のContents
1か月で600点を取るための取り組み方
引用:www.ke.com.pk
TOEIC600点を狙うのが、平均的なTOEIC受験者(20代)であれば、1か月あればたぶん取れます。
正しい勉強法はもちろん必要ですが、期間が区切られている場合は、それに加えて根性が必要です。
TOEICだけの話ではなく、英語の短期間で上達させる勉強法の一つの考え方として、「一日に英語に接する時間を増やす」ことを意識しましょう。
留学すると英語が早く上達します。なぜでしょうか?
一日24時間、起きている時間が約16時間ぐらいあるとします。
ホストファミリーの家で英語で朝の挨拶をする、留学先の学校に行って英語で授業を受ける、放課後友達と英語で話す、帰宅後ホストファミリーと英語で話す、となると、一日の80%以上で英語と接することになります。
一方で、日本で英語を勉強する人はどうでしょうか?
学生であれば学校で1、2時間、家に帰ってから2時間勉強したとしても、一日の10%~25%ぐらいしか英語と接しません。
この接する割合をいかに増やすか、それが英語を短期間で学ぶポイントになります。
通勤通学の時間にリスニング教材を聞く、スマホいじりの時間にアプリで問題を解く、家に帰って見る映画やドラマを英語字幕にする、など、工夫して英語と接する割合を増やしていきましょう。
今は何点?
1か月で600点を取るといっても、まずは自分が何点あるか確認しましょう。
300点の人、400点の人、500点の人では、勉強法が変わってきます。
まず自分の点数を確認するには、「TOEIC公式問題集」をしっかりと制限時間に合わせて解き、予想点数を確認しましょう。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と孫子も言ってます。
引用:thequotes.in
敵(今回の場合はTOEIC600点の壁)を知り、己(自分の実力、長所と短所)を知れば、百回戦っても負けないっ! ってことです。
英検は明確に合格・不合格が判定されますが、TOEICは点数なので違います。
合否がない分、しっかりと目標設定することが大切になります。
600点を取る、ということは?
TOEICは最高点が990です。
200問で990点なので、1問4.95点……というわけではありません。
公式サイトを見ても、
テスト結果は合格・不合格ではなく、リスニング5~495点、リーディング5~495点、トータル10~990点のスコアで5点刻みで表示されます。 このスコアは正答数そのままの素点(Raw Score)ではなく、スコアの同一化(Equating)と呼ばれる統計処理によって算出された換算点(Scaled Score)です。
引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/score.html
と書かれています。
採点方法は公開されていないので、どんな基準で点数がつけられているかはわからないですが、何度受けても英語力が変わらない限り、同じ点数になるように工夫された試験、となっているそうです。
採点方法を詳しく分析しても意味がないので、600点を目指すことに焦点を当ててみましょう。
990点中600点を取るということは、60%以上の正答率、問題数にして120問以上の正答が必要だ、ということです。
逆を言えば、30%~40%ぐらいは落としてもかまわない、ということになります。
解かなくても良い問題が、70問~80問ぐらいある、と考えてみるとわかりやすいかも知れません。
200問のうち、70問も正解しなくても600点が取れるんですよ!
と、考えて、気休めにしましょう。
実際、TOEICでは難易度がぐっと上がる問題が出る時がまれにあります。
じっくり考えたら解ける問題(600点レベル)なのか、考えても解けない問題(900点レベル)なのか、見極めは難しいですが、ペースを考えると、一問にそれほど時間をかけるべきではありません。
リスニングセクションの解き方
TOEICのリスニングセクション(Part1~Part4)では、北米・イギリス・オーストラリア、すべての英語が混ざって出てきます。
自分のリスニング能力がどっちよりかで得意不得意が変わってしまうかもしれません。
例えば北米(アメリカ北部・カナダ)に留学経験があったり、習っている英会話の講師がそっち出身だと、北米英語が聞きやすくなります。
逆にイギリスやオーストラリアは聞き取りにくくなります。
それほど訛りが強い人が問題を読むことはありませんが、北米英語しかほとんど聞いたことがない人にとって、オーストラリア(特に中年の男性)の英語は聞き取りにくいものになります。
日本はせまい国ですが、関西弁もあれば東北弁もあります。
訛りがきついと聞き取れないのは日本語でも同じなので、「○○英語が苦手でだから、○○英語のリスニング強化を……」と無理に考える必要はありません。
また、fallとautumn、movieとfilm、など、表現にも地域差があります。
カナダはアメリカ以上にイギリスとの結びつきが強いので、表記はイギリス英語寄りですが、アメリカのお隣さんなので、発音はアメリカ寄りになります。
TOEICのリスニングセクション全てで共通して言える解き方があります。
それは、「設問を先に読む!」
リスニングセクションの各Partでは、最初に問題の説明と例題が流れます。
この説明と例題は毎回同じなので、公式問題集などで一度聞いていれば、2回も聞く必要はありません。
この時間をフルに活用し、できるだけ問題に目を通します。
後手に回ると大変なので、問題が始まる前にはすでにその問題の写真・設問・問題文は読み終えている、という状態を常に作っていきます。
リスニングセクション Part1
引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests/sample01.html
■Part1 写真描写問題(6問)
写真を見て答えます。
写真しか問題用紙には印刷されていません。
4つ読まれる説明文の中で、写真を一番正確に描写しているものを選びます。
リスニングセクションの中では一番簡単な問題で、問題数も新形式になって減り、6問しかありません。
600点を狙うのであれば、このPartは満点を狙いたいです。
Part1の説明文が読まれている間に写真に目を通し、「男性が部屋で立っている」「二人の女性が話している」「机の上には電話がある」などの情報を掴んでおきましょう。
時折写真がパッと見た時にわかりにくかったり、男性か女性か判別がつきにくい時があったりしますが、穿った見方をする必要はないので、そう感じたら素直に見直して解きましょう。
リスニングセクション Part2
引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests/sample02.html
■Part2 応答問題(25問)
このPartは何も印刷されていません。
問題文(質問など)と、それに対する答えが3つ放送され、答えとして最もふさわしいものを選びます。
ここは先に読んでおく文章などはありませんので、気持ちに余裕があるなら次のPart3の問題に目を通してもいいですが、そうでないなら集中しましょう。
Did you …? Are you …? Will they…? Has she…? などの、Yes/Noで答えられる質問も出ますが、答えのほとんどはYes/Noでは答えません。
例えば、Will John come to the party tonight? と聞かれても、Yes, he will. と答えることはまずありません。
I don’t think he’ll come. みたいに、別の答え方をしますので、注意しましょう。
スクリプトを見れば、「中学生かっ!」と思えるレベルの答弁でしかありません。
質問とその答えのパターンが聞き取れるように、覚えていきましょう。
ここもPart1と同じく、満点を狙いたいところですので、苦手なら集中的に解きましょう。
例えば公式問題集を使って解いていくなら、まず一回解きます。
次に、スクリプトを見ながらもう一度解きます。特に間違えたところを集中的に。
聞き取れなかった部分は、何回でも繰り返して聞きましょう。
そして、スクリプトを自分で読む。
英語試験の勉強をした人なら、「シャドウィング」は聞いたことがあるでしょう。
英語の音声の後に続いて、自分も発音する学習法です。
「声を発する」のは、TOEICに限らず、語学の習得において、非常に重要です。
見て、聞いて、話して覚える事が大切です。
単語を「書いて」覚えるのも、「十読は一写に如かず」とのことわざがあるように、非常に有効なのですが、いかんせん時間がかかりますし、机に向った時にしかできません。
リスニングセクション Part3
引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests/sample03.html
■Part3 会話問題(39問)
新形式になって問題数が増え、出題形式にも若干の変化がありました。
これまでは2人の会話を聞き、3つの設問に答える形でしたが、3人の会話もあれば、設問の中に表などが加わっていたりもします。
ここから、リスニングセクションは一気に難易度が上がります。
出題形式が、「会話文」→「3つの設問を順に読んでいく」なので、じっくり会話文を聞いて、設問を聞いて、いざ解くぞ、となっても、何が何だったか覚えていません。
TOEIC800点以上の人であれば、「聞きながら読む」ことができるので、会話がスタートしてから、聞きながら設問の中の答えを探すことができるしょうが、それができるんなら、勉強法なんて必要ありません。
逆にいえば、それができる人は簡単に高得点が狙えます。
留学経験者のほとんどはそれができるので、リスニングが高得点になります。
では600点を狙う人はどうしていけばいいのか?
会話文が始まる前に、設問を先に読むことです。
設問の選択肢まで読む時間があるなら、会話文を聞きながら、これだ、という選択肢にチェックを付けます。(じっくりマークシートを塗るのは後でいいです)
会話文が終わると同時に、3問の回答が終わっているのがベストです。
そして設問の音読が始まったら、次の問題の設問を読み始める……これを繰り返します。
慣れるまでは、恐ろしく難しいです。
しっかり慣れるために、スクリプトを読みながら聞き、声に出し、そしてまた聞く。
このパートの会話文の部分のみを抜き出し、MP3などにして通勤通学寝る前、時間がある時に何度も聞いて、暗唱できるぐらいになれば、結構聞き取れるようになっています。
リスニングセクション Part4
引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests/sample03.html
■Part4 説明文問題(30問)
Part4は会話文ではなく、ナレーションやアナウンスなどの説明文が放送されます。
出題形式はPar3と同じで、「説明文」→「3問の設問を順に読んでいく」なので、解き方のコツはPart4とあまり変わりません。
こちらも新形式になってから、設問に表などが加わるようになりました。
読む、聞く、声に出す。この繰り返しで聞き取れる量を増やしましょう。
1ヵ月で600点を取るリスニングのまとめ
引用:digest.bps.org.uk
Part1とPart2が満点であれば31問。
リスニングセクション100問の中で60%の正答を取るには、あと29問です。
Part3とPart4で29問取るというのであれば、各Partで45%程度の正答率があれば届きます。
半分取らなくてもいいんですよ!
ともあれ、1ヵ月という短い期間で600点を狙うなら、リスニングセクション対策は耳を慣らすしかありません。
普段の生活の空いた時間は常に英語のリスニングをする勢いで取り組みましょう。
TOEICの公式問題集のリスニングセクションを聞きまくるのも一つですが、さすがに飽きるかもしれません。
その時は、Penguin Booksの朗読CD付きの本や、英語字幕の出るDVD(おすすめはディズニーなどの子供向け)など、要は「聞いて」「読める」ものなら何でもいいです。
あまり難しいものに挑戦すると、気持ちが萎えてしまいますので、自分のレベルの少し下のもの、聞いていて楽しいものを選びましょう。
「TOEICの勉強法!1ヵ月で600点を取るには?②リーディング編」に続く
⇒ TOEICの勉強法と試験の概要を紹介!