TOEICの勉強法!初心者向けの効率的な単語学習法
TOEICを受験するにあたり、どうしても避けられないのがボキャブラリービルディングです。この最初の関門を初心者がどのようにクリアしてばいいのか、そのコツをこの記事で見ていきましょう。
この記事のContents
はじめに:ボキャブラリービルディングとは
英語を学習する際にどうしても避けて通れない物事に、英単語学習と言うものがあります。
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もともと母国語、日本語ではない言語を学ぶということは、異なる言語での表現を理解すると言う意味でもありますから、どうしてもその末端である単語を覚えなくては先に進めません。
英語に関しては、一般的には中学校、早い人では小学校入学前後から単語を覚えることが多いでしょう。
いわゆる単語の知識の多さ、ボキャブラリーの多さが英文読解の力そのものだ、と豪語する英語関係者も多いはずです。
ボキャブラリーとは言葉の力、語彙という意味で日本では捉えられておりますが、ボキャブラリービルディングを訳すると語彙構築と言うことができるでしょう。
言葉の力を土台から築き上げ、理解力と言う建物を建てると言う行為ですね。
どのような英語上級者であってもわからない英単語やわかりにくい英単語は必ず辞書を引きます。
正確な意義で英単語を理解できなければ、英語を間違って読んでしまうことが多いからです。
これは、反対に言ってみれば、ボキャブラリーに強ければ強いほど、文章の流れや文法の理解が今一つ不足していたとしても、英語(あるいは他の外国語)で書かれた文章を部分的に理解できると言うことです。
ですから、ボキャブラリーをしっかりと組み立てることで、わからなかった文章の厚い壁に楔を打ち込むことができるのです。
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TOEIC試験を受験する際にも、上記のような事情はよくあてはまります。
TOEIC試験は全てが英語で書かれ、進行していく試験ですから、英語のボキャブラリーが多ければ多いほど試験は楽になるのです。
それでは、初心者の方を中心に、ボキャブラリービルディングをどのように進めていけばいいか、その方法を次の項で書いていきます。
ボキャブラリーは基礎が大事
さて、TOEIC受験の語彙に触れる前に、少し基本的なお話をします。
初心者がボキャブラリーを育てる上で重要なのは、基本となる単語の学習をおろそかにしないことです。
案外気がつかれていないことではありますが、ボキャブラリービルディングは基本的な単語の土台があってこそ成り立つ作業です。
英語で言うのであれば、中学校基礎レベルのボキャブラリーをまず固め直す必要があります。
中学校で習う英単語の数は500個で、この中に基本的な英語学習の基盤となる、いわば骨組みの材料が含まれているのです。
もしTOEIC受験が初めてで、高校、大学までは流れで英語を通り過ぎてきたのであれば、一度中学の英単語までさかのぼり、再度内容を理解しておいた方がよいのです。
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言い換えると、高校からの英語学習で躓いてしまう人は、中学時代の英単語や文法をしっかり理解していない人でもあります。
高校英語で習う英単語は3000語と言うことですから、中学英単語の6倍です。
中学英単語が土台だとすれば、高校英語は骨組み他の建材だと考えてよいでしょう。
ここで習う単語は、TOEICでも直接出てくることが多い単語です。
高校までの英語が怪しい人は、ここでもまた、英単語の学習をおさらいする必要があります。
まず目標にするのは、この3500語。これをしっかり覚えることで、TOEICの受験語彙の最低ラインと思われる4000語にはかなり近づけます。
TOEIC受験が必要な初心者は、あるいは英語が苦手でTOEICスコアが伸び悩んでいる人も、まずここから始めていきましょう。
ボキャブラリーは樹形図・言い換えをメインに覚えていく
さて、実際にボキャブラリービルディングを行う段階になると、簡単な単語集などを購入したり、スマートフォンの英単語アプリケーション等で学習をしたりする人がほとんどだと思います。
この学習方法は間違っていないのですが、いくつか気を付けておくと良い覚え方があります。
まず、一つの単語に際して樹形図的に様々な単語を紐着けて覚えていくということです。
たとえば、「見る」と言う日本語の単語一つを考えても、様々な言い回しがあります。
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基本的な「見る」だと、see、look、watchなどがありますが、実はこれらの単語は意味合いが微妙に違うのです。
最初のseeは基本他動詞で「何かが見える」ですが、lookは自動詞で、atなどの前置詞を伴い、「何かに視線を向けて見る」、watchは他動詞で「何か動くものを見る」と言う感じです。
良心的な辞書や単語集であれば、必ずこの微妙な差異を説明しているので、一つの単語seeを覚える時でも、違いを理解しながら、似たような単語を覚えていくことが重要です。
また、この単語に絡んだ内容でobserve、viewなどの「注視・監視する」という単語を一緒に覚えていくことも重要です。
余裕があれば前置詞などを含んだ熟語表現などもどんどん拾って覚えていくと良いでしょう。
例えばseeと言う単語が記されている項目やページに、関連表現を思い出しやすいように付け加えて書いていくのも一つの方法ですね。
こうすることで、TOEIC試験に頻出の言い換え表現に強いボキャブラリーを作ることができます。
次に、これはどの品詞や単語にも言えることですが、その語の反対の意味の単語、対義語を一緒に覚えることです。
中学レベルの英語で考えてみましょう。
「留まる」と言う意味の単語stayには「離れる」leaveと言う単語がありますが、これはワンセットで覚え、記憶していきます。
あらゆる単語にはその反対概念がありますが、こちらも良心的な教材であれば必ず表記されており、あわせて覚えることができるような仕組みになっています。
もし自分の使う単語集などにこの機能がなかった場合、またなかなか単語集を新しく購入できず自分で単語集を作る場合は、必ずこのような手法を取るようにして下さい。
語幹や接辞で理解を深める
基本単語を覚えた後に効率の良い学習をする為には、語幹や接辞群から英単語を理解していく方法です。
例えば先ほど出てきたviewという単語に関して言えば、preview、overview、viewingなどの関連語があります。
そのうちpreview、overviewなどは、viewという基本単語に接頭辞のpre「前もって」、over「覆う、上回る」などの意味を付け加えた単語です。
また、viewingと言うのも、viewに物事の進行形を示すingを伴った単語です。
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こうした接辞群に配慮して単語を覚えていくと、part5および6の単語問題にかなり強くなることができます。
辞書や単語集などでは必ずこの接辞群に関する説明が載っているので、これをものにして、パッと見てわからない単語が出てきたときも、「この接辞はあの意味だ」と推測できる知識を蓄えておきましょう。
夜寝る前に読んで、朝に思い出す
さて、ボキャブラリービルディングの方法を書いてきましたが、ここで受験までの期間に是非試してほしい記憶方法があります。
寝る直前の時間、寝床についてからでもよいので、その日の学習で覚えた単語をもう一度、可能な限り目を通してください。
そして、眠りについた後、目覚めてから15分前後、寝る前に目を通した単語に目を通し直します。
できれば日本語の意味を隠して思い出し、次に日本語だけで英単語を思い出す、と言うような方法で復習するとよいでしょう。
そうすることで、海馬が刺激され、最初は覚えられなくても、徐々に覚えていくことができるようになります。
一週間の終りには、少し多めに時間をとって、その週に学習した単語をすべて復習すると更に効果は高まります。
語彙力は記憶力が試される分野ではありますが、こうした記憶力の訓練をすることで、一定の向上が見込まれます。
ものは試しですから、一度トライしてみましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。ボキャブラリービルディングは、コアとなる基本単語をかならず覚え、その上に似たような意味でより難しい単語、対義語などを紐着けて覚えていく、という形で覚えていくのが効率的です。焦らず土台を積み上げれば必ず上達していきますので、頑張りましょう!
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