TOEICとは?TOEIC試験を詳しく解説!
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TOEIC試験とは?
TOEICとは、国際コミュニケーション英語能力テスト(Test of English for International Communication)の略称で、英語を母国語としない人の英語力を測る試験です。
アメリカのETSという非営利団体が運営する試験で、英語圏の大学に留学する人が受験するTOEFLもこの団体の運営です。
日本では国際ビジネスコミュニケーション協会が実施して、インターネットやコンビニ端末から申し込むことができます。
TOEICにもいくつか種類があり、通常「TOEIC」と言えば、「TOEIC Listening & Reading Test」で、英語を聴く力(Listening)と英語を読む力(Reading)を測ります。
学生向けの簡易版TOEICとも言える「TOEIC Bridge」は問題数やテスト内容が学生向けになっています。
そして2007年から実施されている「TOEICスピーキング/ライティングテスト」では、これまでのTOEICでは測れなかった英語を話す力(Speaking)と英語を書く力(Writing)を測ります。
当サイトでは、特に記載がない限り、「TOEIC Listening & Reading Test」をTOEICとして扱っていきます。
TOEIC試験の概要
TOEIC試験の概要については、以下のようになります。
試験実施回数 | 2月と8月を除く毎月 (年10回) |
受験料 | 5,725円 |
試験の形式 | 全200問のマークシート |
判定方法 | 5点刻みで990点が最高点 |
試験時間 | リスニング:45分 リーディング:75分 計120分 |
問題文や、リスニングの説明など、すべてが英語になっています。
これだけでも英語に慣れていない人にはハードルの高い試験のように聞こえますが、毎回同じ文章なので、本番前に模試などをこなしていれば戸惑うことはありません。
TOEIC試験の構成
引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about.html
TOEIC試験は大きく2つのセクションに分かれていて、それぞれ100問の計200問。
全部で7つのPartに分かれていて、前半のPart1~Part4がリスニングセクションで、後半のPart5~Part7がリーディングセクションになります。
それでは、各セクションのPart毎に、概要とちょっとしたコツを見ていきましょう。
リスニングセクション
引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests.html
リスニングセクションは45分あり、4つのPartに分かれています。
英語が読まれるスピードは通常の会話スピードで、しかも一度しか読まれません。
リスニング対策として最初に必要なことは、「聞き慣れること」です。
また、アメリカ英語だけでなく、イギリス英語、オーストラリア英語が混じってでてきますので、北米に留学経験がある人ですら、慣れないオーストラリア英語で戸惑うことがあります。
Part1 写真描写問題6問
問題用紙には文章がなく、写真しかありません。
数人が談笑しているような写真でも、問題ではテーブルに置いてあるコップの数を聞いてきたりしますので、観察力と注意力が必要になります。
しっかり絵を見て、どれについて言っているかがわかれば、難しい問題ではありません。
ひっかけっぽくなる時もありますが、ほとんどは絵を見たままなので、裏を読まずにそのまま答えましょう。
Part2 応答問題25問
問題用紙には、問題文も選択肢も、何も印刷されていません。
2人の短い会話形式で、一人が何かを問いかけ、もう一人の答えとして適切なものが3つ読み上げられます。
問題文も選択肢も全てが読み上げられるので、それだけ聞くと難しく聞こえますが、中身はいたってシンプルです。
本来なら「Yes」か「No」かで答える質問に対して、「I don’t know」のように答えたりする場合が多いので、答えのバリエーションに注意しましょう。
Part3 会話問題39問
2人か3人の会話を聞き、その会話に対しての質問がされます。
問題用紙に記載されている選択肢の中から、正しいものを選びます。
1つの会話文に対して3つ問題があるので、すべて聞いてから答えようとすると、かなりの英語力と集中力が要求されます。
それを補うために、設問を先読みするなどのテクニックが必要になります。
特に問題の説明が述べられている時間は貴重な先読みタイムです。先に選択肢に目を通せたら、会話文を聞きながら、設問を解いていきます。
会話の順序と設問の順序は一致しているので、聞きながら選択していけるほど、英語に耳慣れしている必要があります。
会話が終わり、各設問に答える時間になったら、次の問題を先読みして、後手に回らないようにしましょう。
Part4 説明文問題30問
1人がラジオのアナウンスやナレーションなどを読み上げます。
設問やトーク開始の早い段階で、何についてのトークなのかを判断する必要があります。
Part3と同じく3問ずつあるので、テクニックとしてはPart3と全く同じになります。
TOEIC試験リスニングセクションの勉強法
リスニングセクションの勉強法で必要なのは、いかに英語を聞き慣れているか、ということです。
聞き慣れるためにはどうすればいいか? たくさんの良い英語を聞く以外にありません。
YouTubeでも、映画やドラマのDVDでも、今ではいろいろな方法で英語を聞くことができます。
しかし、それらのどれが英語学習に向いているかはわかりませんよね?
私たち日本人が日本語を話すとき、方言だったり、スラングや辞書に載っていない言葉を使うのと同様、英語圏の人たちも100%完璧な英語を話しているわけではありません。
日常英会話の習得を目指す人なら、それらの言葉の使い方を覚えたほうが楽しいですが、残念ながらTOEICの勉強としては優秀とは言えません。
スクリプトもついている良い英語を聞くことが大切で、もっとも効果的なのです。
そんな教材を探すあなたにぴったりなのが、「スーパーエルマー」です。
多くのTOEIC高得点者を生んだ「聞き流すだけじゃない」リスニング教材です。
リスニングの量をこなし、習慣づければ、高得点は届かないところにはありません。
リーディングセクション
引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests.html
リスニングセクションは3つのPartにわかれています。
強制的に問題が進んでいくリーディングセクションの時とは違い、自分のペースで進めることができますが、逆にいえば、ペースが遅すぎると最終問題まで解けなくなってしまいます。
語彙力、文法力、読解力、これらに加えて、一般常識的な知識も必要になってきます。
Part5 短文穴埋め問題 30問
大学入試など、英語のテストで定番の空欄補助の問題です。空欄に当てはまる単語(熟語)を一つ選ぶ問題ですが、中級者以上にとっては簡単で、初心者には難しい問題になります。
ここで問われるのは語彙力だけでなく、文法力も必要になります。
have + 過去分詞 で完了形、If + 主語 + 過去形の動詞 で仮定法過去、など、高校で習うレベルの文法を問う問題が多く出ます。
文法をしっていれば、TOEIC対策中に間違えても解説を読めばすぐに正しい答えがどれかわかりますが、文法を知らない/覚えていない場合は、文法の復習をいちからしなくてはいけないので、問題数の割に文法勉強に時間をつかわなければいけない問題になります。
中級者以上は、ここは全文を読まなくても、空欄の前後だけ見て、動詞の語形変化や品詞を判断できるので、時間を稼ぎやすいポイントになります。
Part6 長文穴埋め問題 16問
Part5の空欄補助の問題が長文になったパターンです。
解き方はPart5と同じように、前後を見て語形変化などで判別できるものもありますが、中には文章を読みすすめないと解けないものもあるので、注意が必要です。
Part7 1つの文章29問 複数の文章25問
最終Partですが、一番の長文でもあります。テストに不慣れな方は、ここにたどり着けないか、もしくはたどり着けても、試験開始から1時間半程度経過しているので、集中力は風前のともしびのようになっています。
そこまで体力と集中力を残せるかも、TOEICの攻略にも必要になってきます。
1つの文章の問題は、1つの長文に対しての問題に答え、複数の文章の問題は、2~3つの長文を読んだ上で、答えることになります。
問題によっては、一つの長文だけで完結しているものもあるので、まずは設問と選択肢に目を通しましょう。
TOEIC試験リーディングセクションの勉強法
リーディングのPart5、文法問題だけは、文法書を紐解きながら解き、文法を理解し、覚えていくしかありません。
それ以外のリーディングでは、リスニングの時と同様、読み慣れること、読むスピードを上げることが重要です。
インターネット上でアメリカやイギリスのサイトにアクセスすれば、好きなだけ英語が読める時代です。
しかしながら、リーディング教材として適切でなかったり、難しすぎたりするものがほとんどです。
良い英語をしっかりじっくり読むことが、まわりまわってリーディングセクションの高得点につながります。
英字新聞を読めるレベルなら、英字新聞で十分教材になりますが、極端に難易度が上がります。
そんなときにお勧めなのが、英語学習者向けの英字新聞「The Japan Times ST」です。
さらっと読むのではなく、意味のわからない単語、文法を調べながら、じっくり読みましょう。
2,3日じっくり読んだからといって、すぐにスコアに直結するものでありませんが、確実に自分の力になっていきます。
TOEICの勉強法で大切なこと
TOEIC試験を受験する方の目的は、就職、転職、進学、単位認定、自己満足、いろいろあると思います。
ですが、TOEICを受けるということは、スタートラインに立つための手段です。
しっかりと目標点を定め、継続していけば、必ずそのスコアには到達します。
ですから、リスニングでもリーディングでも、継続することが一番大切なのです。
とはいえ、長期間でTOEICスコアを上げたい人よりも、短期間で上げたい人が多いのが実情だと思います。
「入社式までに○○点以上」や「単位認定に○ヵ月で○○点を」なんてことはよく聞きます。
「TOEICの勉強法」では、短期間でのスコアアップや、レベルに合わせた勉強法、Partごとの勉強法を紹介しています。
それぞれを参考に、自分に合った、続けられるTOEICの勉強法を見つけてください。
⇒ TOEICの勉強法と試験の概要を紹介!