TOEICの勉強法!中級者以上は自己分析で、効率的にスコアアップ!
英語の勉強に時間をかけているのに伸びない。
毎日勉強しているのに伸びない。
同じところを失点する。
という人に分析的アプローチを御紹介します。
安定して得点するために
テストを受ける度にスコアが安定しないと言う問題を抱える人は多いと思います。
安定した得点には同じところを失点しないことと、限られた時間で効率的な勉強をしていくことが不可欠です。
原因としては同じところを繰り返し間違える・忘れてしまうはないでしょうか。
何度辞書を引いても覚えられずに、何度も確認してしまう等です。
同じ方法で覚えているから、同じように忘れてしまうのです。
忘れないようにしようと思ったら、勉強の仕方を工夫して変えていく必要があります。
また、リスニングについてPart3, Part4のような長文を聴き取って理解しようと思ったら、毎日英語を聴き流すだけでは正当率は上がりません。
なぜ、理解できないのか?聴き取りが追いつかないのか、理解が追いつかないのかというところまで掘り下げて原因を特定した上で、対策をとる必要があります。
出題意図を知る
テストを受けるにあたっては、何をテストしたいのか、どのようにテストするのかを知ることが非常に重要です。
これがないと暗闇に向かって矢を放っているのと同じ状況になります。
何をテストしたいのかと言う出題意図は国際ビジネスコミュニケーション協会のホームページABILITIES MEASUREDで確認することができます。
引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/guide04/guide04_02/guide04_02_02.html
リスニングとリーディングについて、それぞれ以下のようになっています。
<リスニング>
– 短い会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる
– 長めの会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる
– 短い会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる
– 長めの会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる
– フレーズや文から話し手の目的や暗示されている意味が理解できる
<リーディング>
– 文書の中の情報をもとに推測できる
– 文書の中の具体的な情報を見つけて理解できる
– ひとつの文書の中でまたは複数の文書間でちりばめられた情報を関連付けることができる
– 語彙が理解できる
– 文法が理解できる
これらの出題意図に基づき、どのように出題しているかと言うと、各Partに分散させて出題しています。
つまり、出題意図と実際のテストでのPARTの区切りが一致していないということです。
例えば、リスニングの「フレーズや文から話し手の目的や暗示されている意味が理解できる」については、Part3だけでなく、Part2, Part4にも含まれています。
暗示はPart2では次のようになります。
Would you mind if I leave earlier?
Question:
A) Yes I live in London.
B) No, I can shutdown the computer.
C) Leave me alone.
「先に帰ります」にストレートに返すなら”Of course not”だと思いますが、ここは「コンピュータのオフは僕ができるから、お先にどうぞ」と言う意味で正答はBになります。
これが暗示です。
自分を知る
この分析は過去のテスト結果が役に立ちます。
先に説明したABILITIES MEASUREDの達成率で項目別正答率がわかります。
さらにレベル別評価の一覧表で自分の全体的な傾向として、得手・不得手がわかります。
引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/guide04/guide04_02/score_descriptor.html
項目別正答率では数字で達成度が示されていますので、あとどれだけ頑張れば良いのかを知ることができます。
ここで注意して欲しいのは、達成度が高くなる程、さらに向上させるための工夫がより必要になってくるということです。
達成度が50%の時は2問に1問誤答していた状況から改善させるわけですが、80%から90%では10問中2問誤答を10問中1問誤答以内にするのですから、より的が絞られた状態で当たりにくいことが感じられると思います。
レベル別評価の一覧表では、リスニング・リーディングそれぞれの得点がわかれば自分の弱点がわかるようになっています。
中級者以上の場合は次の項目が課題になっています。
– 広い範囲
関連部分が離れている、または2文以上にまたがっている。
– 間接・婉曲
直接表現・回答ではなく暗示になっている。
– 慣用
直訳ではわからない慣用表現が使われている。
つまり、ネイティブと普通にコミュニケーションできるレベルと言うことです。
具体的な対策を作る
対策はレベルによって異なりますが、中級者以上ということで、ここでは700点以上の人を想定しましょう。
レベル別評価の一覧表での中級者以上の課題は先に説明したようになっていますので、これをさらに具体化して対策を考えます。
次から述べる課題について、達成度が100%の場合は個別にスキップしても構いません。
課題をリスニングとリーディングに振り分けると次のようになります。
– 広い範囲
関連部分が離れている、または2文以上にまたがっている。
リスニング:最初から最後まで話を結びつけて聴くことができる。
<対策>
文字だけでの理解は難しいので、イメージを作りながら音声を聴き取れるようにしてください。
そのためには日頃、音声と結びついたイメージを観ておく必要がありますので、英語のドラマや英語、ニュースを視聴するようにして下さい。
リーディング:関連する文(センテンス、段落)が2つ以上の文章にまたがっている。
<対策>
2つ以上の文章がある場合は、どちらかが一方を参照している形になりますから、参照している箇所と参照される側を見つける練習をして下さい。
例えば、文章が図表を参照していることがあり、この場合は記号または数字で参照されます。
– 間接・婉曲
直接表現・回答ではなく暗示になっている。
リスニング:会話文では直接(YES/NO)回答は使わない。
<対策>
これは日頃から会話を次に進める受け応えを心がけることにより、できるようになります。
例えば、ホテルではYES/NOではなく、次のような受け答えにします。
Clerk) Was everything all right?
You) I can’t help visiting again.
リーディング:二重否定で直接表現を避ける。
<対策>
これも日頃から婉曲表現をする習慣をつけていれば、分かるようになります。
例えば、メールで褒める時は次のようにします。
No one ever achieve such target except you.
逆に注意する時は次のようにします。
I thought you are the last person to make such error.
– 慣用
直訳ではわからない慣用表現が使われている。
リスニング:短い語彙で複数の意味を表現している。
<対策>
これは英語のドラマで多用されますので、是非視聴して耳と目から覚えて下さい。
それは限られた時間で、ストーリーを進めなければならないからです。
代表例は次の通りです。
You bet. (その通り)
You tell me. (知ってるくせに)
Fair enough. (いいでしょう)”相手の要求・言動に対して”
No offence. (悪気があるわけじゃないが…)
Be my guest. (どうぞ、お好きなように)
リーディング:頻出単語と組み合わせて複数の意味を表現している。
<対策>
難しく考えてもしょうがありませんので簡単に考えましょう。
慣用句はよく使う単語と結びついて作られる傾向があります。
日本語でも「持つ」と言う単語の慣用句として、「肩を持つ」「持ちつ持たれつ」があります。
英語もmake, takeが2大慣用句生成単語ですから、辞書でその作例を見るだけで、多くの慣用表現を網羅できます。
いくつか例を上げておきます。
Make up for (穴埋めをする)
Make use of (役に立てる)
Take it granted (当然とする)
Take over (引き継ぐ)
効果測定をする
効果測定は実際に問題集を使ってする事になります。
問題集は購入するか、ネットで探すのですが、ネットで探すのは時間もかかりますので、購入するのがおすすめです。
問題集の構成としては、part1からpart7までのフルセットがある模試形式のものが良いでしょう。
問題を解いた結果、正答率が改善していれば良しとします。
改善していなければ、誤答した問題の出題意図を分析して下さい。
ここが最も大事です。分析を基に勉強法を補正します。
例えば、テレビ番組を英語で視聴しているのに、いっこうに長文理解力が上がらない場合は耳は聴いていても頭は聴いていない状態です。
より興味の湧くテレビ番組に切り替えて下さい。
成功の方程式をつかむ
これは要するに勉強の仕方を学ぶということです。
勉強と分析を繰り返していると、自分なりに上手く行く時と行かない時のパターンが見えてくるはずです。
上手く行く時のパターンを次々に使って行く事で学習能力が伸びていきます。
例えば、婉曲表現を使うことによって二重否定文に強くなったのであれば、それは自分にあっていると言うことです。
まとめ
時間は有限ですので、効果的に使うことが大切です。
例えば、1年後にTOEICテストを受ける場合に、分析しながら勉強するのとそうでないのとでは大きな差が出ます。
リスニングであれば、1日1時間以上聴くと思いますが、1年で365時間になります。
例えば、文脈の理解が不得意なのに速聴のために倍速でリスニングをしていても365時間をまるまる無駄にしてしまうという事です。
有限な時間を効率的に使って、テスト毎のスコアアップを実現して下さい。
⇒ TOEICの勉強法と試験の概要を紹介!