TOEICの勉強法!英会話番組だけじゃないNHKを利用した勉強法
NHK英会話番組はためになるが、教科書的で長く続かない。
あくびが出て眠たくなる。
もっと実用的な英語を学びたい。
そんな人に英会話番組ではないNHKの活用法を御紹介します。
英語学習番組の課題
英語学習といえば誰しも一度はお世話になったことがあるものにNHK教育テレビの英会話番組があると思います。
英語を学ぶために必要なことを芸能人を起用しながら、わかりやすく教えてくれます。ただし、少し英語に慣れてきた方には内容の割には時間が長くて少し冗長に感じられないでしょうか。
また、表現についても旅先でのちょっとした質問には使えそうですが、仕事や日常でネイティブと会話するには物足りないかもしれません。
実はNHKには英会話教育番組とは別に、英語習得にも実用会話でも役立つ番組があります。
民放のようにCFも入りませんので、集中力が途切れる事もありません。
隠れた学習教材とは
NHKで二か国語対応している放送は大きく分けると、ニュース系、映画・ドラマ系、ドキュメンタリー系があります。
映画・ドラマ系は何故か地味なものが多く、勉強意欲を沸かせるには不十分かもしれません。
ここでは、ニュース系とドキュメンタリー系を取り上げたいと思います。
ニュース系としてはその日の朝や夜に放映される「ニュース7」のような速報型のものと、一定の特集・視点を加えた「ニュースウォッチ9」のようなものあります。
ドキュメンタリー系としてはBS1を除いて二か国語対応されているものはほとんどありませんが、日本語でもわかりやすいと定評のある「地球ドラマチック」が毎週放送されています。
その他、単発またはシリーズもので放映されるものが時々あるので、毎週番組表をチェックしておいても良いでしょう。
教材となる番組の条件
二か国語対応の番組であれば何でも良いというわけではなく、勉強教材として向いているかを判断が必要です。
TOEICの勉強には次の条件を満たしていたほうが良いと思います。
– 事前に書かれた原稿があり、構文が崩れていない。
– ネイティブが発音している。
– 実用的または興味が持てるテーマである。
それぞれについて説明します。
・事前に書かれた原稿があり、構文が崩れていない。
これは英語として最低限整った文となっているかです。
日本語でもそうですが、アドリブで話すとどうしても語順や構文は後回しになりがちです。
具体的な例では、ニュースは昼に起きたことを夕方に伝えなければならないので、日本語原稿を作るのもギリギリです。
ましてや、英文は間に合っていません。
したがって、ほぼ同時通訳になります。
同時通訳は意味を伝えることが最優先になりますから、どうしても語順や構文を整えることは後回しになります。
ニュース7の英語音声は同時通訳です。
・ネイティブが発音している。
これは端的に言うと、英語を第一外国語とする国で育った人が話しているということです。
同時通訳の場合は日本語と英語がわかる人が通訳をしますので、運が良ければ日本語解釈はそこそこの英語ネイティブか、英語そこそこの日本語ネイティブになります。
いずれにしてもどちらかが中途半端です。
ニュースではそれでOKですが、英語学習のお手本には向きません。
・実用または興味が持てるテーマである。
実は長く続けるためにはこれが最も大切だったりします。英語は目的ではなくて、あくまでも手段ですので、英語で伝えられる内容に自分が興味を持てるかが重要です。
内容に興味を持つことができれば、多少大変でも乗り越えようとするモチベーションが沸きます。
以上の基準を満たすのがニュース系では「ニュースウォッチ9」で、ドキュメンタリー系では「地球ドラマチック」になると思います。
それぞれについて説明をしましょう。
ニュースウォッチ9
総合テレビ 毎週月曜~金曜よる9時に放送されており、内容は政治・経済・社会・宇宙・自然・スポーツと多岐に渡っています。
ただし、ニュースを淡々と流すだけでなく、視聴者の関心の高いテーマについて一定の視点でわかりやすく構成されています。
このため、準備は短時間ではあるものの通常のニュースよりも校正された原稿を用意しており、導入→本論→まとめという解説の鉄則が貫かれています。
英語訳も事前翻訳ですので、ネイティブが読んでいます。
映像も流れていますので、音声と合わせて理解が進みます。
テーマが日本人でもわかることばかりですので、とっつきやすいのではないかと思います。
この番組を見ていれば、これまで混同していた単語に対する理解力もつきます。
例えば、politics(政治), political(政治的), policy (政策)は頻出で聴いているうちに用例と一緒に覚えてしまいます。
その他、economic(経済の), economical (経済的な、安価な)も同様です。
経済的な理由はeconomic reasonですが、経済的な家電はeconomical applianceです。
この番組の良いところは平日は毎日放送されているので、毎日の勉強に使えるということです。
地球ドラマチック
毎週土曜 午後7時に放送されており、内容は海外のよりすぐりのドキュメンタリーですので、それなりのストーリー性をもって構成されており、ナレーションもネイティブです。
地球ドラマチックというだけあって、恐竜・宇宙ものが多いのですが、現在にも戻ります。
例えば、次のシリーズは空港用語が満載でしたので、TOEICにも役に立つと思います。
「巨大空港の舞台裏 出発編~ロンドン・ヒースロー空港~」
過密スケジュールの中、出発時間を守るヒースローの姿がナレーションや空港職員へのインタビューを通じて描かれていました。
「巨大空港の舞台裏 到着編~ロンドン・ヒースロー空港~」
動物の検疫や着いた荷物が見つからない、人が見つからない等々の話がドラマ仕立てで描かれていました。
国際空港は世界の玄関となりますから、覚えておく言葉が満載でした。
例えば、Arrival(到着)/Departure(出発)/Aisle seat(通路側席)/Window seat(窓側席)/Immigration(入国審査)/Security lane(セキュリティレーン)はよく出てくる言葉です。
また、Immigration(入国審査)では次の言葉は頻出となります。
What’s the purpose of your visit? (入国の目的は?)
How long will you stay? (滞在は何日?)
Where will you stay? (どこに滞在?)
空港に関する特集の他、日常会話で使う英語が出てくる次のようなテーマもありましたので、参考になります。
「10代成長の秘密~子どもはどうやって大人になるのか~」
「世界びっくりハウスめぐり」
「赤ちゃんがやってくる!~お兄ちゃんお姉ちゃんになるとき~」
ドキュメンタリーの良いところはプロデューサーがいてシナリオを書いていることです。
突発的な会話、つまりアドリブはないので英語としても自然な流れになっています。
英語自体も番組によってブリティッシュイングリッシュの時やアメリカンイングリッシュの時もあって、それぞれのアクセントを聴き取る練習にも使えます。
英語教材に向いていると言えます。
さらに、ニュースと違いドキュメンタリーは賞味期限的な要素は少ないですから、録画して後から視聴するということでも良いと思います。
レコーダーに再生速度調整機能がある場合は1倍速よりも速い速度で視聴することをおすすめします。
それによって映像を見ながら速聴する練習になります。
まとめ
日本で起きたこと、日本から見た世界のニュースを整った構文、かつネイティブの発音で聴かせてくれる「ニュースウォッチ9」と、役に立つ知識を英語でわかりやすく伝えてくれる「地球ドラマチック」で勉強することにより、知識とともに英語が身に付きます。
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