TOEICの勉強法!上級者のためのパート別対策 Part2編
Part2は簡単な受け答えですが、日本の中額・高校で学んだようなYES/NO式はまず出題されません。
難しく考えずに、皆さんが普段日本語を使ってやりとりしていることを英語式に考えれば良いのだと思います。
そんな人のコミュニケーションの特性から導き出したPart2対策をご紹介します。
人生はYES/NOだけではない
英語といえば、YESかNOあるいは5W1Hと習ってきたかと思いますが、実際はそう単純ではなかったのです。
私の場合、英語を学び始めたのは、中学に入ってからです。
Is this a pen?
Yes, it is.
そう、英語とはこういうYES/NOの世界で、欧米人は何てすっきりしているんだと思ったものです。
そんな思い込みが社会人になるまで続きました。
何かおかしいと気づいたのが何と社会人になってからです!
初のTOEIC受験が新入社員オリエンテーションの中で実施されたからです。
慣れていないと、いとも簡単に聴き逃し、訳がわからないながら、とても残念でした。
よく考えてみると、会話(問答)はどの国でもあるものですから、人間が使うツールです。
YES/NOで割り切れるものばかりではないだろうということで、まず日本語で考えてみるようにしました。
もし、皆さんが日本人かつ英語ネイティブでなければ、私がとった方法をお奨めします。
では、まず日本語で私たちが日常使う会話について、主要パターン別に次に列挙してみます。
賛同
A: 彼って凄いよね?
B: 見直しちゃったよ。
状態通知(暗示的否定)
A: 今日中にこの作業を終えて下さい。
B: 午後は別の会議に出席しますので‥
勧誘
A: それ、コーヒー?
B: 飲む?
補足
A: 新しいピザ屋が開店したんだって?
B: 凄い行列だったよ
5W1H型
A: いつ出発しますか?
B: まだ準備ができていません。
オウム返し
A: 元気ですか?
B: 元気ですか?
全てYES/NOではありませんね。
むしろ、YES/NOで答えると、ぶっきらぼうになってしまい、不自然なのかも知れません。
オウム返しは別として、TOEICでもこのような問答が中心となります。
次にこのような問答への対応ポイントを解説します。
会話とは変化球勝負
・疑問詞を特定する
質問は流れてくる音声の最初のセンテンスにありますので、集中して聴き取るようにして下さい。
最低でも疑問詞部分は聴き取りましょう。
・変化球に備える
人はコミュニケーションを円滑にするために、相手に対して自然に気を使うか 、表現を間接的に(婉曲)にする傾向があります。
これは日本人に限ったことではありません。
野球でいうと、ストレート(直球)ではなく変化球を投げることになります。
でも、よく考えてみていください。
変化球が来ることがわかっていればその位置にミットを構えて捕球できるはずです。
・類似語を疑う
変化球としての回答を選択肢から特定できなかった場合は消去法をとることになります。
その場合、質問文と同じ音または類似音を含む選択肢はひっかけの可能性が高いので、注意をしましょう。
次にこれまでに挙げたポイントとへの対応を解説します。
疑問詞を特定する
疑問詞は5W1HやBE動詞であることが多く、それ以外のパターンは、”だよね”、”じゃない”といった付加疑問文形式になる傾向があります。
例で説明をします。
Next meeting will start 2:00pm, won’t it?
この付加疑問文は理解できると思いますが、実際には下記の方が使われます。
Next meeting will start 2:00pm, right?
さらにこう言われるかも知れません。
We have to come here for the meeting by 2:00pm today, is that OK with you?
いずれにしても、
”Next meeting will start 2:00pm, won’t it?”のような中高校生・文法的な表現はまずありませんので、言葉通りで意味を捉えるよりも、問いかけの真意を理解するようにするのが得策だと思います。
例えば、
”We have to come here for the meeting by 2:00pm today, is that OK with you?”
という文章には明確な疑問詞は”Is that OK”しかありませんが、真意は”Will meeting start at 2:00pm?”が疑問の趣旨です。
是非、この疑問の本筋を捉えるようにして下さい。
変化球に備える
前述のように会話の問い合わせ文も変化球的な要素がありますが、回答はもっと変化球的になっています。
この時、返答の球種がわからないと、回答を選択肢から選ぶ受験側としても、ミットをどこに構えたら良いかわかりません。
日本語の場合、前述したものが主要な質問の形式です。
この他にも皆さんが追加しておくことにより、さらに対応力が増すと思います。
先に書きました通り受け答えの主要なカテゴリとしては以下のものがあったと思います。
賛同
状態通知(暗示的否定)
勧誘
補足
5W1H型
ここで、大事なのはやり取りそのものではなくて、”賛同”なのか”拒否”であるか、または”中立”かの方向性を念頭に入れておくことです。
英語の具体例で説明します。
賛同
A: Do you know new pasta at an Italian restaurant next to the station?
(駅の隣にあるイタリアレストランの新パスタメニュー知ってるかい?)
B: That was awesome.
(あれは、もうヤバイね{くらいおいしい})
状態通知(暗示的否定)
A: Where is water fountain?
(冷水器はどこ?)
B: It’s broken.
(壊れちゃってるよ)
勧誘
A: You bought a new car, didn’t you?
(新しい車買ったんだって?)
B: Do you wanna ride?
(乗ってみるかい?)
補足
A: He looks smart.
(彼は賢そうにみえるけど)
B: And friendly, right?
(それに加えて、親しみやすいんだよね。)
5W1H型
A: Why are you doing this?
(なんで、こんなことしてくれるの?)
B: You have nothing to worry about what I did to you.
(私がすることを木にする必要はないんだから)
どうでしょうか? 雰囲気が掴めましたか?
要するに、YES/NOだけでなくて、現状および自分がこう思っているということも回答の選択肢になるということです。
この辺りをふまえて、変化球のきそうなところにミットを構えて下さい。
少なくとも前述のどれかのパターンにかすりはするはずなので、頭の中で想定をしておけば良いと思います。
類似語を疑う
引っかけには乗らないと思っていても、ついつい乗ってしまう。
それが人情であり、TOEICも人情を超えて文法の正確さを理解できるか試したいところです。
どれだけネイティブのように英語を使いこなせるか、言い換えると日本語を使っているのと同様に英語をつかえるか否かを試されています。
それを測る1つの手段が引っかけです。
ネイティブなら当然かからないが、自信がなければかかりやすいものを出してきます。
その傾向をよく覚えておきましょう。
例えば、以下の単語は音も見た目も似ているので、紛らわしいものです。
roundとaround, economicとeconomical, expenseとexpensive
次に文章の例を見ていきます。
You are tied up, aren’t you?
A) I’m trying.
B) Oh, do you have something to ask me?
C) Please untie your tie.
”tied up”が”忙しい”を意味していることを理解できていなければ、何かを結んでいる情景を思い浮かべてしまいます。
ただし、音が似ているのでuntieが入っているということはひっかけの可能性が高く、Cは外しても良さそうです。
正答はBになります。
次です。
Could you keep me in the loop?
A) Yes, I have a rope.
B) Of course, why not?
C) Sorry for keeping you wait.
これも”in the loop”というのが”仲間に入れてよ”→”情報は入れてよ”という意味が分からなければ、解くことができません。
ですが、loopと似ているropeが出ているAは外しても良さそうです。
正答はBです。
次は”極め付け”の例です。
I’d like to have this round table.
A) To stay or to go?
B) Yes, they are around the table.
C) Is wood grain OK with you, sir?
初心者のほとんどは音が似ているBを選択しますが、そこは避けてAとBに絞りましょう。
Aは”ここでお召し上がりですか、お持ち帰りですか”と訊いていますが、テーブルで食べることはあっても、テーブルを食べることはありません。
正答は木目模様で良いかを確認しているCになります。
以上の例を見ていただいて、お気づきかも知れませんが、3つの選択肢のうち1つは音で音が類似しているもの、他の2つのうち1つは意味が通らないトンチンカンなものになります。
したがって、正答が自動的にあぶり出されてきます。
参考にしてみて下さい。
まとめ
リラックスして質問文を聴きとり、YES/NOだけでない変化球に備えましょう。
もし、質問文の聴き取りが曖昧だったならば、音による引っ掛けを想定して、消去法で回答して下さい。
今までよりも正答率が上がっていることに気づくはずです。
また、準備としては次のことを実施して下さい。
”どんな場面で、誰と誰が、何について会話をしているか、日本の場合はどんな選択肢があるかを自分の経験の範囲内でシミュレーションする。”