TOEICの勉強法!初心者のための単語対策
TOEICの勉強は始めたばかり。単語を効率よく覚えたいけれどなかなかうまくいかない、あるいは、初心者でも単語を覚えられる勉強法を教えてほしい…と言う方向けに、この記事では初心者の取り組みやすい単語対策方法をお伝えします。
はじめに:単語は怖くない
英単語を覚えるという行為は、中学校、いや小学校の頃から英語学習者を悩ませる勉強の一つです。何しろアルファベットですから、表意文字である日本語とは全く性質が違いますし、覚え方も変えなければなりません。
無意味に連なっているように見えるアルファベットを一体どうやって覚えればいいのだろう、と言うのは、英語初心者にとっては大きな課題だと考えます。しかし覚えることに二の足を踏んでいては全く勉強も進みません。
例えてみるのであれば、英単語学習は体力づくりに似ていると言えるかもしれません。先ずは基礎的な単語を覚え、それを使って体の動き方を把握し、その後もう少し複雑な動きができるように部分を鍛えていくという感じです。鍛えれば鍛えるほど体力≒語彙力は向上し、英語という全体運動をこなせるようになっていく、と言うイメージを持つとよりわかりやすいかも知れません。
引用:http://runningstreet365.com/column/2478
見方を変えると、単語を知っていればいるほどに英語学習の効率は向上するのであり、長文や問題文で初見の単語を発見し「あれ?」と思って意味が通らないと言う悲惨な事態を避けることができます。単語は学習者の強力な武器なのです。恐れるよりはむしろ積極的に取り込んだ方がお得な存在です。
しかしながら、やはり英語初心者が英単語を覚えていくことは中々に骨の折れる作業です。ましてやTOEICですから、出てくる単語もビジネスや実用面の偏りが多く、すぐに覚えることは難しいでしょう。
それでは以下、どのような学習法や参考書が良いのかをお伝えいたします。
単語参考書は収録語彙から選ぶ
TOEIC試験に臨む際に選ぶ単語の参考書は一体何がいいのでしょうか。初心者が最初にぶつかる壁の一つがこの参考書、いわゆる英語のトレーニング計画書選びです。
参考書選びに大事なことは、自分の力をしっかりと見極め、それに見合った内容のものを選ぶと言うことです。当たり前のことですが、成長していない子供が大人用の衣服を着ることはできませんから、単語力が低い人は低い人なりの単語帳や参考書を選ぶのが自然です。すなわち、先ずは優しい単語帳を手に入れましょう、身体を鍛えるところからやり直しましょう、ということになります。
幸いTOEICは企業や大学の認知度なども高く、資格試験としてかなり有名ですから、それに合わせて単語学習用の教材も多数出ています。初心者の方にお勧めしたいのはやはりTOEIC単語参考書用にターゲットを絞って作られた「キクタン」シリーズです。
引用:https://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%E3%82%AD%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%B3+TOEIC+
「キクタン」シリーズには、通常の英語初心者に求められる最も基本的な語彙数2000のEntryから、超上級の12000までに別れて発行されているシリーズと、TOEICスコア別に的を絞って作られたTOEICシリーズとがあります。
初心者の方で、英語を一から鍛え直したいと言う方は、前者のEntryとBasicを購入して学びつつ、TOEIC500という本を購入していくのも良いでしょう。
もちろんお財布と相談してTOEIC用のものだけを購入しても構いません。
こちらのシリーズは音声CDと週ごとに学習すべき内容が対応して分割されており、日本語と英語が交互に流れますから、通勤通学時に聞いて覚えるというスキマ学習にも応用できるため、非常に重宝します。
出版元のアルクは語学参考書の大手ですから、スマートフォンアプリにも力を注いでいます。同参考書のApp Storeバージョンもホームページから飛んでアプリから直接購入できますので、勉強ツールとしてスマートフォンアプリを活用したい人には非常に優れたシリーズだと言うことができます。
引用:http://www.alc.co.jp/brand/kikutan_app/
もちろん、もっと実践的な問題集が欲しいと言う方もいると思います。
そのような場合は、TOEIC公式問題集に準拠した「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」と言う書籍があるので、こちらもお勧めです。
引用:https://www.amazon.co.jp/TOEIC%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88-%E5%85%AC%E5%BC%8F%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%81%A7%E5%AD%A6%E3%81%B6%E3%83%9C%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC-Educational-Testing-Service/dp/490603344X
TOEICの公式問題は、一般の英語検定やセンター試験などとは異なり、企業の活動、新聞広告、Eメールテキストの読解と言ったより一歩実践的な内容の英文でできています。
そのような特性の文脈に沿った文章で出される問題を通し単語を学習していくことで、より効率的な単語習得が捗ることでしょう。
特に、本試験のリーディングセクションは分量が多く、素早く単語の意味を理解できなければ得点がおぼつかなくなってしまいます。そのような内容になれるために、公式問題集を利用した単語学習はこなしておくべきです。
この事に関連して、初心者は後で使うことになることが多くなるかもしれませんが、ETSが出版するTOEIC公式問題集を買い、その中に出てくる単語でわからないものは潰していく、と言う地道な学習方法もありです。
特にPart7は初心者にとってかなり高いハードルになる筈ですから、予めどのような単語が出てくるのか、雰囲気を調べるためには必ず通るべき問題集です。他の参考書よりも優先してこの問題集は購入して取り組んでみてください。
本番で臆することなく「ああこのPartか」と言う心構えを設けることができるはずです。
単語の対策方法1 ルーチン化
単語の参考書はだいたいわかった、でも対策はどうしたらよいのか?記憶力が悪いから自信がない…と言う人もいるかと思います。
ここではTOEIC試験用の単語をどのように勉強していくかを書いていきます。
まず、単語と言うものの捉え方ですが、前述したとおり単語は外国語学習の基礎体力とも言えるので、どうしてもモノにしなければならない必須単語と言うものは覚えきってしまうしかありません。
しかし、英語初心者の人にとって見ればその必須単語を覚えること自体が難関になってしまっているので、それをどうにかしなければ先には進めないこともまた事実です。
そこで、日々それに触れてしまうルーチン化が有効になります。
まずは先ほど紹介した単語のテキストなどを使い、一週間のうちで取り掛かる曜日(できれば3日以上がいいでしょう)を決めてしまいましょう。そして、その週でやるべき内容量は増やさず、必ずこなせる中学~高校レベルの重要基礎単語(最初は一日10個でもよいでしょう)だけを絞り、それを一週間続けます。同じ範囲を重複しても構いません。
まずは一週間。それが重要です。
その後、もう一週間、同じようにして別の範囲を決めます。そして今度はもう一日だけ予備日を設け、その前の週にやったことを復習するのです。
次の週も同じようにして、一日の予備日でこれまでの復習をもう一度。
ひと月経った頃には40単語以上について学習ができていると思います。
これを数か月続けていくと、学習した単語数は安定して100以上を超えていくことでしょう。これで、基礎単語はもう学習できていると考えます。
基礎単語ができてしまえば、拡張・応用単語は比較的容易に習得できるようになります。その理由は、次で述べます。
引用:https://www.google.co.jp/url?sa=i&rct=j&q=&esrc=s&source=images&cd=&ved=0ahUKEwjfsKao4MPOAhXDF5QKHUD8D5IQjxwIAw&url=https%3A%2F%2Fwww.dreamstime.com%2Fstock-images-environmental-word-tree-image22678934&bvm=bv.129422649,d.dGo&psig=AFQjCNFhikpjuBzmmRYLlnVg-omCJJFFIg&ust=1471361708022789&cad=rjt
単語の対策方法2 ツリー化
基礎単語を覚えてしまえば他の単語は比較的簡単に習得できる、と述べましたが、この理由は基礎単語という、木に例えれば幹となるべき部分が完成しているからです。
例えば五感に関しての単語の一つ、見る=seeを考えてみましょう。こちらは「何かを見る」と言う意味の他動詞の一つとして覚えますが、これと紐づけて、曖昧に視覚を働かせている状態の(であるが故にfor、at等の前置詞を必要な)自動詞look、何かが動く様に視点を合わせているwatchなどの単語を自然と覚えていくことができますし、その対義語なども覚えやすくなります。
TOEICレベルで考えると、ビジネス関係の単語はこのツリー化がしやすいはずです。例えば損益報告などはprofit-lossなどと言った単語が使用されますが、これも基礎単語のgain、loseと言った単語と絡めながら覚えていくと効果的です。
応用とも言えますが、英語のビジネスシーンで多用されるフォーマルな単語には必ず共通の接頭辞、接尾辞など、漢字に似た部分があることも、学習していく中で理解していくと思われます。ですが、まずは基礎の単語をしっかりと理解して、それに紐つけながら学習していくことを優先課題としてください。
おわりに
いかがでしたでしょうか。TOEICの英単語はビジネス・実用の面が高いので、初心者が試験の点数を獲得するまでに越えるべきハードルはまず「基礎」であること、その基礎を踏み台にして初めてその先が築けることをメインに述べてまいりました。
何事も基礎があってこそ初めて他の分野が機能するようになります。単語も同じですので、最初は基礎を覚えることをルーチンにして、そこから徐々にTOEIC試験単語に取り組むようにしていきましょう。
⇒ TOEICの勉強法と試験の概要を紹介!