TOEICの勉強法! TOEICスコア900、英検1級、英語講師歴16年の管理人がお伝えする最良のTOEIC勉強法を紹介!

TOEICの勉強法!中級者のためのパート別対策 Part3編

中級者パート別3
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TOEICでは初級から中級の架け橋とも言える400点から600点前後の皆様。この皆様が受験する上で、各Partどのように学習をしていけばいいのか、その注意点はどこにあるのか、などをこの記事では書いていきます。今回はPart3対策です!

 

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はじめに:Part3には魔物が住む

TOEIC公式試験におけるPart3は、公式HPの文言を引用すると、「会話問題 39問 2人または3人の人物による会話が1度だけ放送される。印刷はされていない。会話を聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。会話の中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。 各会話には設問が3問ずつある。」というものです。

このPartから、初級~中級者にとってのTOEICリスニングは佳境を迎えます。何よりも情報量がPart2に加えて格段に増えます。

端的にいえばPart2の3倍以上の分量の英語が読まれます。2人以上の会話が織りなす情報網に食い下がって話を記憶し、その内容に即した選択肢を、引っかけに惑わされないように選べるか。これがPart3を解く上でのカギになります。

Part2にも共通することですが、TOEICのリスニング問題は後半に行くに従って、テキスト読み上げの内容を一時的に頭の中にプールしておく力が試されます。

151112grand_master_memory3-thumb-640x360-91756引用:http://www.lifehacker.jp/assets_c/2015/11/151112grand_master_memory3-thumb-640×360-91756.jpg

このために、英語を日本語に変換している余裕はほぼなくなると考えていただいて構いません。そのようなことをしていると、あっという間に音声に置いていかれ、選択肢を満足に読む時間も取れないまま、解答が後手後手に回っていきます。

この「リスニング音声に追いつけず解答が遅れる」というのがPart3に住む魔物です。この魔物を退けない限り、一気に試験の流れが悪い方向に傾いてしまいます。

なぜなら、Part3で遅れが出始めると、心理的にPart4に向かう重圧が大きくなります。Part4はそれでなくても初級~中級の皆様には鬼門となる長文リスニングになりますから、ここで流れを悪くしてしまってはPart4の点数が確保できず、元も子もなくなるのです。

一体どのようにすればこのPart3に住む魔物、リスニング音声に乗り遅れる、と言うアクシデントを乗り切ることができるのか。以下、サンプル問題を実際に解きながらそのコツを探っていきましょう。

 

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コツその1:音声は句や節ごとに英語のまま理解

先ほども申しましたが、Part3では音声で流れるテキストを日本語に組み立て直している暇はありません。公式サンプル問題を例に出しながら、一連の流れを追うことで、それがわかります。以下、各問題の英文は筆者が聞き取っておきましたので、サンプル問題の音声は皆様が実際サイトで確認してください。

%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%97%e3%83%81%e3%83%a3part3引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests/sample06.html

Person 1

Hello, I’m calling about a coffee machine I purchased from your website. It stopped working even though I haven’t had it very long. I expected it last much longer than this.

 

Person 2

Oh, I’m sorry to hear that. Our warranty covers product for up to a year. Do you know when you bought it?

 

Person 1

I’ve had it for a little over a year, so the warranty has probably just expired. This is so disappointing.

 

Person 2

Well, I’ll tell you what we can do. Although we can’t replace it, since you are a valued customer, I can offer you a coupon for forty percent off your next purchase.

 

以上が音声テキストの問題部分です。ここまでで35秒になります。35秒間に100~110単語が話されますので、単純計算で1秒3単語以上のスピードです。

英語に慣れていない人からすると、この速度はかなり速く感じるはずです。前述の通り日本語に訳して文を組み直している時間は全くと言っていいほどありませんから、英語を英語のまま、句や節で細切れに理解し、記憶にとどめていく技術を育てなければなりません。

言い換えますと、大体の句や節は3単語前後です。1秒3単語ですから、1秒ごとに句で理解していけばかなりの負担が減るはずなのです。実際に音声テキストの最初の部分を区切ってみます。

Hello, I’m calling/ about a coffee machine/ I purchased from/ your website./ It stopped working/ even though I/ haven’t had it/ very long. /I expected it/ last much longer/ than this.

いかがでしょうか。おや、と気が付く方もいらっしゃったかもしれませんが、3単語ずつくらいに区切ってみれば、先ほどはあんなに聞きづらいと考えていた英文が少し様変わりして見えてくるはずです。以下、区切ったごとの訳を書いてみますので、見てみましょう。

「こんにちは、私は電話しています/コーヒーメーカーについて/買ったのです/おたくのウェブサイトから。動かなくなりました/なのに/使いこんでいません/長く。私は望んでいました/もっと長く続くと/これよりも」

どうでしょうか。日本文としては確かに文章としての並び方が正しくはありませんが、意味は取れていると思います。

これは実際に衛星放送の同時通訳などを聞けばわかるのですが、英語と言うのはこのように句で区切った意味の塊を情報とし、後から追加していく性質を持っています。

6592cc201a5a7f419cdf84a3ca96a079引用:http://cloudblog.kddi.com/wp-content/uploads/2014/08/6592cc201a5a7f419cdf84a3ca96a079.jpg?v=block

英語リスニング上達、ひいてはTOEIC試験のリスニング後半部分の解答力養成のコツもここにあります。1秒に3単語程度の句で表現されるイメージをそのまま頭に焼き付けて記憶に残すということです。

この技術の育て方は幾つか方法があるかと思いますが、一番なのはリスニング教材を聞きながらその文章に区切り線を入れて実際に理解していく、また自分で区切りごとの音読をしていく、と言うのが一番です。公式問題集を使ってできることなので、Part3に苦手意識を持っている皆さんは是非やってみてください。

 

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コツその2:場面は日常によくある風景

このPart3に出てくる会話のシチュエーションは、大まかにいって日常の仕事や買い物などによくある交渉、会話の内容に近いものとなっています。

前述のサンプル問題ではインターネット通販で買った商品の不良についてのものでしたが、これ以外にも様々な日常会話や交渉ごとの会話が使われます。

35_ext_01_3引用:http://www.global-sekkyaku.com/files/topics/35_ext_01_3.jpg

お店での店員と客との質疑応答、何かしらの予約の設定調整、お金の授受、会議、売り上げやデータについての品評などです。これらの場面の知識を前もって勉強しておくと、解答が幾らか楽になるでしょう。

35秒前後の会話の内容は、こちらもざっくりと分けるなら、最初の10秒で「何かがあった」次の10秒で「その結果こうだ」最後の10秒で「ならこういうことになる」と言う展開が共通します。

このため、その順序をしっかりと抑えつつ、誰がどのような要求をするのか、問題は何か、解決策はどうなるのか、と言った骨組みを念頭に置いてリスニングをすると、単語の意味が全てわからなくても、流れから選択肢を選びやすくなります。

近時リニューアルされた新形式試験では、このPart3にもチャートや図を用いてそれに関連する問いを解かせるという問題が増えました。最終的にチャートを確認しなければなりませんが、これも問題文の内容を正確に理解していればすぐに答えを導けるものが多いので、恐れ入り過ぎず、問題文の内容を理解して意味を脳裏に焼き付ける作業を行うことに変わりはありません。

 

コツその3:解答の先読みの是非

さて、Part3について言えば、最初の問題文アナウンスで30秒間の空隙が生じます。この時間の間に少なくとも最初の問題の選択肢を読むことは可能です。

先ほどのサンプル問題を見てみましょう。それぞれの選択肢にはwhy、what、whatと言う疑問詞が来るので、それぞれに対応した「なぜ」「何を」と言う質問になることがわかります。これを頭に入れておくと、会話がなぜ発生しているのか、whatで示されているものは何かを理解することが重要だとわかるので、その点では効果があります。

3498e4d1def80f02a2cd4717b197f9c1引用:http://tensyoku-knowhow.com/wp-content/uploads/2015/10/3498e4d1def80f02a2cd4717b197f9c1.jpg

しかし、それよりも重要なのは、基本的に「この中に直接リスニング本文の内容は書かれていない」≒「選択肢はパラフレージングされた内容」ということに留意することです。これがPart3の引っかけ要素になります。

選択肢と本文を見比べればわかるのですが、正答であるcomplain、a date of purchase、provide a discountは全て、dissapointing、when you bought、couponと本文で言い換えられています。

ですから、選択肢を先読みする場合、その内容がそのまま答えになることはない、必ず言い換えられていると言う気持ちで読むことを忘れないでください。これを押さえておけば、先読みする際に得た情報とリスニング本文とを紐着けやすくなります。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。Part3からは英語をそのまま英語として理解する必要がでてきますので、まずは3単語前後の句で英語の情報をイメージする癖を付けてみてください。その後で先読みする際の「敢えてここに正解そのものはない」と言う目線を持っていれば、必ず活路は開けます。がんばりましょう。

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