TOEICの勉強法!私の自習ノートを公開!

TOEICの勉強をする上で、ノートを取ることがあると思います。でも「どのようにノートを取ったらいいのかわからない…教えて!」と言う皆様のために、ここでは筆者が過去に作成したノートをもとにして新たに作成した学習ノートの作成方法をお伝えいたします。

この記事のContents

はじめに:ノートは思考の軌跡

TOEIC試験に限らず、多くの試験勉強の問題となるのは、ノートをどのように作成し活用するかと言うことです。

ある物事を学ぶ際には、知らない物事をインプットしてアウトプットすると言う作業がどうしても必要になります。

これは単純化すると、「物事の全容を見る→解釈する→記憶する→物事を見直す」と言う手順だと筆者は考えます。

英語学習においては、「問題となる英語の文やリスニングを見聞きする→文の内容を分析する→記憶する→理解する」と言う流れがこれに当たるかと考えます。

この流れの中で「分析する→記憶する」と言う部分を担うのがノートであり、自分の文で一つの問題の回答に至るまでの思考過程を残して、後で見直せるような助けとなるリファレンスとなるものを作り、紙面に記憶させることがノート作成の意義であると考えます。

そうは言っても、学習する上ではノートを作成せず、練習問題に書き込んだり、試験問題を解くことで実力を養うと言う猛者も沢山います。

筆者も、もともとは問題集メインの学習をしており、ノートはあまり作成しない方ですが、昔に作成していたノート記述法があるので、この記事ではその頃のノートに基づいたリーディング試験用ノートの使い方をメインに話を進めていこうかと思います。

短文問題学習ノート

TOEICの学習で基本となるのは短文の理解の速さと単語力だと筆者は考えます。

短文の理解が速ければ複雑な文章の構造に対応する上での速度も上がり、かつ単語力があれば文章の大意を把握する力が向上するからです。

TOEIC試験でも、短文パートでのボキャブラリーを強化して基礎力を積み上げていくと、スコアが上がっていきます。また、短文の中に凝縮された情報をアレンジして拡張することで、文法や語彙が増えていくのです。

TOEIC試験は主催団体ETSが出版する公式問題集に全てが集約されていて、各出版社のテキストはその補完です。言い換えると、公式問題集を理解することが試験のスコア向上に直結するので、いかに公式問題集を貪欲に理解するのか、と言うことがポイントとなります。

そこで、ここではまずTOEIC試験公式サイトのサンプル問題を利用して、どのように貪欲に解答へ至る思考の道筋をノートに写すのかをお見せいたします。

まずはサンプル問題のリーディングセクションPart5から問題を抜粋してみましょう。

引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests/sample05.html

Part5の短文試験問題はこのような短文の空欄に適当な語を選択してマークする、と言うものです。筆者はここで、どのような選択肢を選べば正解にたどり着くのか、と言う点を重視して「自分への解説ノート」を作ります。いわば自分向けの黒板板書のようなものですね。

筆者はこのような問題を丁寧に理解したい場合、以下のように文章をノートに写し、分析していきます。癖字で読みづらいかもしれませんが、ご覧ください。

既に答えを書いてしまっていますが、少しひねりが加えられていることがお分かりいただけるでしょうか。

筆者は英語を学習するとき、実際の英会話で流れるテンポに近い語の区切り(主に名詞と動詞とそのほか)でスラッシュを入れ、分けて記述するようにしています。

こうすることで、後々英語を聞いたり話したりする際、「情報を後から追加していく」ネイティブスピーカーと同じような思考法に近づけるからです。

そして、この時点で大まかな文型としての把握、重文・複文構造のめどをつけてしまいます。思考法がノートされている状態です。

続きを見てみましょう。

ここでは選択肢に対する「ツッコミ」とも言うべき分析思考過程を残しています。サンプル問題の選択肢のBとCが正しくない理由が書かれていますが、これは前掲した「that節の中は第二文型、Be動詞の後に来ない動詞の原形と三人称単数形はなし」と言う思考過程が生きているからです。

また、その後で迷う選択肢となり得るADについての分析を残しています。この問題ではDが正答なのですが、なぜDが正答となるのか?と言う疑問に答える道筋を残しているわけですね。

勿論、この問題に出てくる単語もいっぺんにノートし、見直した時に意味がお浚いできるようにしておきます。

筆者は出てくる単語には必ず同義語や対義語を絡めてノートし、芋づる式に記憶が強化されるようにしています。このひと手間が、語彙力の強化につながるので、面倒くさいかもしれませんがお勧めです。

長文問題学習ノート

短文が全ての問題のエッセンスになると言いましたが、長文問題ではどうでしょうか。

TOEIC試験の長文問題もまた、しっかりとノートで思考過程の道筋を与えてあげることにより、解答するガイドラインを作ることができます。

まずは先ほどと同じように、長文問題のサンプルを引用します。

引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests/sample07_04.html

TOEICリーディングセクションの中で最も難しいパートの一つとされる長文読解問題では、このように複数のテキストを読み取り、文章と選択肢の大意を正確に把握して、正しい選択肢を選ばなければなりません。

筆者はこの長文問題に当たる際には、以下のようなノート書きで、どのようなメール内容であるのかをまとめることにしています。

広告、発注、問い合わせメール画面と、大体の要点を掴んでノートに落とし込み、後から見てどのようにシチュエーションが構成されているのかを読み解けるような状態にします。

このようなノートを作る癖をつけることで、次第に試験本番で長文問題の内容を英語そのもので理解する際の速度を上げる基礎を作るためです。

勿論、慣れてくればこれらが英語でメモできるようになったりしますが、初心者や中級者にはお勧めできませんし、何より基本を大事にすることがTOEIC試験の肝ですし、ケアレスミスを少なくするためには、このように要点をノート化して思考過程を整えることが必要です。

この情報を確認するのは、英語に慣れていない初心者であれば問題を解きながら、ある程度英語に慣れてしまった中級者以上は問題を解いてから内容を完全に理解するために行うのがよいでしょう。

さて、以上のノートでまとめるような要点把握がどのようにサンプル問題の解答に役立つのか見ていきます。

 

引用:http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests/sample07_04.html

設問の内容は、三枚のテキストを読解していなければなかなか正答にたどり着くことができないような作りになっています。個々に見ていきましょう。

196問目「広告の第1段落2行目topと近い語はどれか」と言う問ですが、それぞれ形容詞が並んでいます。しかし広告の客は商品を選んで購入するわけで、そこで重要なのはやはり好みであるから、favoriteを選択することができます。

197問目「スパーキーペイント社が顧客に推奨することとは?」と言う質問では、要点まとめにあったように、「色の誤差があり得るので複数サンプルを選んでください」ということになります。これに合致するのは選択肢D、よってこれを選択することができます。

198問目では発注番号3397、すなわち二枚目の内容に関しておよそ正しい説明を選べ、という問題です。この問題はかなりの難易度となりますが、オーダーが単色であること、料金に追加で早便の分が含まれていること、三枚目の問い合わせメールが3月であることから、総合的に考えて正しい選択肢はAの「早便二日以内配送」です。

残りの問題の回答は読者の皆さんにお任せいたしますが、このように長文要約ノートを作成し、解答に有効な情報をまとめる思考のフレームワークを残して置くことは有効だと考えます。

勿論本番ではメモ書きなどが一切禁止ですから、頭の中でこの作業をするしかないわけですが、何回も繰り返しておくと、「どの情報が重要で、どのように質問に沿った答えを出すか」が身につくようになります。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。この記事では筆者が昔リーディングの学習ノートを作っていた時の手法をもとにして、現行のTOEIC試験に即するようなノートを作り、読者のみなさんにサンプルの一つとしてお見せいたしました。最初はノート作りそのものを難しく感じるかもしれませんが、地道に基礎を固める作業が実力を向上させる王道です。がんばって自分のノートを作ってみてください。