TOEICの勉強法!上級者のためのパート別対策 Part1編
テストの最初に位置付けられた問題でもあり、何としても全問正解しておきたいPart1、満点をより確実にするための方法をご紹介します。
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最初が肝心
Part1は画像があるので、簡単そうに見えるのですが、最低1問は難易度が高いものが含まれています。
油断すると誤答することがあるということです。
私の場合、最初はさくさく答えていて、”しめしめ”と気をぬいた瞬間に頭に空白ができて、聴き逃してしまった結果、1問逃したということがありました。
皆さんの場合はどうでしょうか。
最初なので緊張収まらぬ状態のままではありますが、ミスをしないようにして下さい。
白黒写真だから意識的に!
まず、画像の特徴から分析してみましょう。
テストに出る写真は、皆さんが日頃見ている写真と何か違いませんか?
そうです、白黒なのです。
大昔は白黒写真しかありませんでしたが、今はデジタルカメラも含めて写真はカラーが主流です。
人間の視覚・脳内処理はカラーです、そのために進化の過程でレンズのついた”カメラ眼”を獲得したのです。
緑色で安心、赤色で注意を感じることができるようになったのも、進化論的な理由です。
私たち祖先が繁栄してきた大きな理由の1つでもあります。
一方で、白黒写真は全ての物体が背景も含めて一様に見えるため、短時間での物事の識別や判断には向かきません。
例を見てみましょう。
手前に花があることは見た瞬間にわかると思います。
同じ写真の白黒版を見ます。
手前に花かキノコみたいなものがあるのが辛うじてわかるかと思います。
このような状況ですから、白黒写真の場合は受身的に脳内で画像処理をするのではなくて、意識して識別・判断をすることが必要です。
もう一点、注意していただきたいことはTOEICの写真は現実の風景(に近いもの)を出してきますので、次のようなすっきりした写真はまずあり得ません。
実際はこんな感じです。
つまり、いろんなものがたくさんあって何か1つに集中しずらい(Distraction)が多いのです。
これらの写真に対応していくために、意識的に識別・判断をするポイントは次のとおりです。
・何人いるか
・人の他に対象物があるか
・位置関係(向かい合っているか、違う方を向いているか)
・動いているか、止まっているか
・入っているか、出ているか
具体例で見てみましょう
個々のポイントを具体的に解説していきます。
・何人いるか
例えば、次のような文があったとします。
They are having a chat.
(彼ら/彼女たちはおしゃべりをしている)
この文が正解となるためには、写真に2人以上いなければなりません。
人数が最低限の条件であって、次に2人が向かい合っているかです。
さらに見つめ合っているだけではなくて、口を動かしている(ような雰囲気)も必要でしょう。
選択肢は3つありますから。
・人の他に対象物があるか
She is moving a chair.
(彼女は椅子を動かしている)
この文が正解となるためには、人物が何かに触れていなければなりません。
・位置関係(向かい合っているか、違う方を向いているか)
Officers are looking at a car.
(警官達は自動車を見ている)
この文が正解となるためには、人物が向いている方向に何かがなければなりません。
・動いているか、止まっているか
She is walking toward a window.
(彼女は窓の方に歩いている)
この文が正解となるためには、人物が動く動作をしていなければなりません。
・入っているか、出ているか
A car is entering a building.
(車がビルの中に入っている)
この文が正解となるためには、車が入口方向に向かって、進んでいなければなりません。
では、実際の写真を交えて具体例で説明しましょう。
まず、最初はこちらです。
A) Women are talking on the road.
B) A woman is crossing the road.
C) The road is winding.
Distractionが半端ではないのが、わかっていただけると思います。
実際はもう少しだけすっきりした感じになるでしょうが、これは練習用と思ってください。
早めに人/動き/対象物に注目すれば、ナレーションが流れる前に予想がつくはずです。
正答はBです。
次はいかがでしょか。
A) A man is standing on the road.
B) A man is walking toward a car.
C) A man is getting out of a car.
これも人/動き/対象物に注目して、正答はAになります。
対象が人ばかりとは限りませんので、動物も見ておきましょう。
A) One of the birds is about to fly away.
B) Each bird is looking at different direction.
C) Grass is so high enough to cover birds.
これも動きと対象物に注意して下さい。
ここでの対象物は芝生になります。
長いのか、長さがバラバラなのか、鳥に絡みついているのか等に着目しておいて下さい。
次は複数人バージョンです。
A) People are walking toward each other.
B) A street is lined with trees.
C) A road is under construction.
この写真で目に入ってくるのは人が同じ方向に歩いていることと、(桜)並木です。
その見方で正しいので、A、Cはすぐに選択肢の外になると思います。
正答はBです。
次は人・生き物がいないバージョンです。
A) There are poolside chairs alongside a pool.
B) There are flowers in a pool.
C) A pool is crowded with people.
ものだけの場合は、”何が”、”どういう状態”かを問いますので、基本的には人がいる時の設問と大きな違いがありません。
この場合は椅子とプールが目に入ってくれば正しい選択肢を選ぶことができます。
画面右端に微妙に人が見えていますが、この位では設問で取り上げられることはありませんので、何かあるんではないかと凝視する必要はありません。
正答はAになります。
次の写真です。
A) Pleasure craft is about to leave.
B) There are trees in front of a bench.
C) A car is parked near a bench.
こういう場合は近くで見えているものに注目すれば良いと思います。
この写真ではせいぜいベンチと木でしょうか。
奥には車とか、プレジャーボートのマストみたいなものが見えますが、無視できます。
ボートと車が出てくるようなA、Cは選択肢として怪しくなり、正答はBに絞れます。
次は建物です。
A) A building is on a hill.
B) There a tunnel through a hill.
C) A building is under construction.
これも丘と建物の関係に着目して下さい。
関係だけでなく、丘や建物が個別にどういう状態になっているかも見ておくと良いでしょう。
正答はAとなります。
簡単に思えてきたかも知れませんが、実際のテストでは選択肢は話されるだけで、書かれていませんので、改めてご注意を!
次は料理です。
A) A table is occupied with full of drinks.
B) There are ready to eat meals.
C) Dishes are ready.
目に入ってくるのはテーブルと、もちろん!料理でしょうか、飲み物はありませんね。
BとCの違いがわからず迷いますが、ready-to-eatとは弁当とかテイクアウトするファースフードに近いイメージの食品です。
この写真では食べ物を皿にとって食べるようになっていますから、正答はCになります。
次は鉄道です。
A) Some people are waiting for a train.
B) There are many trains enough to cover the rail.
C) A train arrives.
この場合は、鉄道、人に注目です。
電車は見えないので、BとCは選択肢から外れますが、音声だけしか聞こえませんので、”rail”が入っているBにひっかからないように注意しましょう。
人と風景です。
A) A building is under construction.
B) Most of the people are swimming.
C) There are people sitting alongside a river.
この写真の場合は、川、ビル、人が注目点になり、個々の状態と関係性を把握して下さい。
その上で、選択肢を聴けば、正答はCであることがわかります。
ここまで白黒写真を見てきて、目が白黒してきたと思いますので、最後にTOEICでは滅多に出題されない写真パターンをご紹介します。
これは曇天かつ夜の写真です。
橋の下で遊覧するボートは風情があって良いのですが、これを白黒にするとコントラストの悪い見づらい写真になります。
したがって、夜の写真はほぼ使われないのです。
写真の具体例を用いた解説をしてきましたが、是非これらのコツを覚えて写真に色(彩度)がないことによる情報不足を脳内で補ってください。
まとめ
白黒によって失われた画像情報は、注目ポイントを決めることにより、意識的に捉えてください。
人/対象の状態・関係性のどれかで捉えることができるはずです。
そのポイントを基に回答選択肢をふるいにかけるだけで、正答率が上がります。
最後にもう1点だけ、リスニングではマークするのは最後の選択肢を聴き終えてからが原則です。
万が一、誤答に気づいたときに消しゴムで消している間に次のナレーションを聴き逃してしまいます。
それでは、落ち着いてテストに臨みましょう。