TOEICの勉強法!初心者のためのパート別対策 Part1編
学生の頃から英語が苦手で、英語とは関係のない仕事に就いたつもりだったのに、突然仕事で英語力が求められるようになった。
もう十年以上英語から遠ざかっていたのに、突然TOEICを受けなければいけなくなってしまった。
上記のような人は、最近増えています。
グローバル化の波はこれまでもありましたが、ここ数年は訪日する外国人観光客が急増しています。
2011年の東日本大震災で622万人に落ち込んだ訪日外国人数は、2013年には1000万人を突破し、翌2014年は1300万人を超えました。
昨年2015年は特に急増し、1900万人を超え2000万人に迫りました。
このように日本社会には急速なグローバル化の波が到来し、あらゆる業界で英語力が求められるようになったのです。
さらに、官公庁は「ビジット・ジャパン」と名付けたプロモーションを展開しており、訪日外国人数を年間3000万人にするという目標を掲げています。
今後も日本でのビジネスにおいて、ますます英語力が求められることは間違いありません。
TOEICの勉強を始めたばかりという人、英語初心者の方向けにTOEIC冒頭のパート1の勉強法について、この記事でわかりやすく解説していきます。
TOEICパート1に頻出の英語表現も丁寧に解説しながら進めますので、最後まで読み終わる頃には英語力がワンステップ向上しているはずです。
TOEICパート1の出題傾向とDirection
今回勉強法をご紹介するパート1は、TOEICの冒頭パートのリスニング問題です。
英文は4つ放送され、問題用紙に記載された写真を最も適切に表す英文を選択します。
音声は1度しか流れないので、集中力を要します。
解答時間は5秒間あるので、次の設問の写真を見て聞かれそうな内容を把握しておくことが大切です。
2016年5月末のTOEIC問題改正によって、パート1の問題数は10問から6問に減少しました。
形式や難易度に変更は見られません。
写真出題の傾向としては、人物、風景、乗り物を主とした写真に大別できます。
パート1のDirection(指示文)は次の通りです。
For each question in this part, you will hear four statements about a picture in your textbook.
このパートの各設問では、問題用紙記載の写真について四つの英文が流れます。
When you hear the statements, you must select the one statement that best describes what you see in the picture.
英文が聞こえたら、写真内容を最も適切に表している文を選択してください。
Then find the number of the question on your answer sheet and mark your answer.
解答用紙の問題番号を探して、答えをマークしてください。
The statements will not be printed in your text book and will be spoken only one time.
英文は問題用紙に記載されていませんし、1度しか放送されません。
TOEICのパート別のこうしたDirectionや問題形式は、公式ホームページにおいて公開されています。
従って、自分が受ける回から突然予告もなく試験形式に変更があるということはありません。
つまり、あらかじめTOEICのパート別に試験形式を確認しておくことで、当日英語の試験説明を読む時間を短縮できるのです。
リスニング問題であれば、問題文に記載されている写真や選択肢に目を通すことができますし、リーディングであれば問題数が多く時間勝負なのでその分問題を解く時間に回すことができます。
登場人物が1人の写真の問題と勉強法
人物が1人しか写真に登場しないときは、その人物の行動に関する設問である場合が多いです。
どこで、誰が(服装や職業など)、何を(持っているものなど)、どのようにしているか、写真を見てあらかじめ着目しておくと英文を捉えやすくなります。
上の写真が問題用紙に記載されているとして、パート1類似の例題を見てみましょう。
(A)He’s studying at home.
(B)He’s riding a horse.
(C)He’s talking on the phone.
(D)He’s taking pictures.
本番の試験では上記英文は放送として1回流れるだけで、文字記載はありません。
現在進行形の単純な基本英文ばかりですが、意味は把握できましたか?
(A)彼は家で勉強をしている。
(B)彼は馬に乗っている。
(C)彼は電話で話している。
(D)彼は写真撮影をしている。
正しい答えは、もちろんBです。
もし意味が曖昧な単語があれば、その単語が含まれた英文と和訳を音読し、書き出すという作業を何度もしてください。
上記のような単純な問題は、単語の意味さえわかれば素直に答えられる問題です。
英語初心者が引っかかりやすい問題は、人が主語になっていない場合です。
A horse’s jumping with a man on its back.
このような英文も、上記の写真を適切に表現していることがわかるでしょうか?
主語を変えて、「男性を背に載せた馬はジャンプしている」という、馬が主体の英文になっています。
パート1はTOEIC全体からみると難易度は低いのですが、上記のような引っかけ問題に気付かず点を落としてしまうことがあります。
勉強法としては、TOEICリスニング対策用の問題集で写真問題にできるだけ多く当たります。
ただ問題を解いて答え合わせをするのではなく、間違えた問題は一文ずつ声に出し、紙に書き出していきましょう。
乗り物の写真に関する問題の勉強法
上の写真に関する例題にチャレンジしてみましょう。
(A)People are flying on a plane.
(B)Some passengers are about to take a nap.
(C)The pilot has already done his job.
(D)A plane is flying among clouds.
少しややこしい選択肢が多いので、英語中・上級者でも聞き逃してしまいそうな問題です。
下の和訳と合わせて、しっかり復習しましょう。
(A)人々は飛行機で空を飛んでいる。
(B)乗客の中には昼寝をしようとしている人たちがいる。
(C)パイロットは業務を完了した。
(D)飛行機は雲の中を飛んでいる。
答えは、Aです。
写真に人は見えませんが、ジャンボ飛行機が無人で飛んでいることはあり得ませんし、他に適切な選択肢もないからです。
逆に間違えて選んでしまいそうな英文が、Dです。
飛行機が(plane is)飛んでいる(flying)・・・これだ!と最後まで聞かずに気が緩んでしまうのでしょう。
乗り物に関する問題では、現在進行形(~している、be動詞+動詞ing)のほか、受動態(~される、be動詞+過去分詞)と現在完了(経験・継続・完了の意味等、have+過去分詞)の英文が頻出しています。
長文読解問題のように文脈から察することができないため、文法の用法を知っていないと正解を導くことは難しくなります。
パート1の対策としては、英文法書を活用した勉強法が効果的です。
たとえば現在完了形が苦手であれば、現在完了の単元に出てくる英文をひたすら音読して、和訳とセットで紙に書き出しましょう。
単純作業だと思うかもしれませんが、意味・用法が複数ある現在完了形を完全にマスターするためには、この勉強法は遠回りのようで、実は最も効率的なのです。
まとめ
基本的な単語の意味や文法の意味・用法を正しく理解しているかどうかが、重要です。
長文読解問題であれば、前後の文章から推測して読み解いていくことができますが、パート1は1英文が全てなのででそうしたテクニックで逃げることができません。
たとえば上記の写真では車がメインですが、carではなく、automobileという単語で英文が流れる可能性もあります。
スコアアップのために、写真に出てきそうな単語は確実に覚えておくようにしましょう。
日本語のことわざ「終わり良ければ総て良し」とは反対のことわざが、英語ではよく使われます。
A good beginning makes a good ending.
始めよければ終わり良し
パート1で好感触をつかめば、残りの問題も気持ちの余裕を持って臨むことができるはずです。