TOEICの勉強法!初心者の時の体験談

「この勉強法でTOEIC900点を突破しました!」といった、レベルの高い成功体験談は巷にあふれています。

TOEIC500点を目指している人にとってはあまりにも遠い目標で、参考にならないこともありますよね。

今回は、私がまだ英語初心者だった頃の体験談を、ありの~ままに~🎵お伝えします。

現在はTOEIC920点を取得している私ですが、初めて受験したときは散々たるものでした。

TOEIC試験の概要や問題形式も把握せず、自信満々に受けた私。

これを読めば、TOEICの内容を全く知らない人がいきなりTOEICを受けたらどうなるか?ということもお分かりになるでしょう。

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当時の私のスペック

私がTOEICを初めて受験したのは、今から20年以上前、1995年9月でした。

当時は中学3年生でしたがアメリカに留学がしたくて、TOEICで高得点を取りたい!と考えたのです。

母子家庭で、親も海外になど行ったことがなく、高額な私費留学は望めない状況でした。

学校の成績が優秀で、英語もできれば、交換留学生として安くアメリカ留学できると知ったのです。

中学生になってから学校の授業で初めて英語を学んだので、まだ英語を勉強してから2年足らず。

英検準2級に何とか合格したばかりでしたが、初TOEICの目標スコアは600点でした。

インターネットも今のように普及していなかった時代、田舎の中学生で情報収集もままなりませんでした。

結果は、Listeningが295点、Readingが215点でトータル510点!

目標の600には遠く及ばなかったため、当時はがっかりしてしまいました。

でも、TOEIC500といえば、英検では2級の少し手前。

中学3年生のわりには、健闘したといえます。

過去の問題形式もチェックしていなかったために、穴埋め問題に時間をかけすぎてしまい、後半は問題を読むことさえできませんでした。

問題数が多いことを把握しておけば、もう少しスコアは伸びたように思います。

TOEIC形式の問題もやらずに、情報もお金もない中学生の当時の私はどんな勉強をしていたのか?

結果的に功を奏した、英語初心者だった頃の私のTOEIC勉強法を、ご紹介します。

初心者のTOEIC対策に効果があった勉強法

何のノウハウもない、英語を学び始めて2年余りの14歳の中学生が、無駄のない完璧な勉強法を編み出して実践していたわけではありません。

あの勉強法は役に立たなかった、お金の無駄だったな、と思うこともあります。

失敗談は後に回して、まずはTOEICのスコアアップに効果のあった勉強法をご紹介します。

■バンクーバーのアン・メリーと文通

中学2年生になって間もないころ、海外にペンフレンドを作ろう!というようなキャンペーン広告を見て、1万円ほどを母に頼んで払ってもらいました。

提供されたカナダの学生の名前と住所の一覧を見て(個人情報の管理が厳しい今では考えられないことかもしれません)、5通ほどはエア・メールを書きましたが、返事が返ってきたのは1通のみ。

同い年のアン・メリーとは、10ヶ月間文通を続けて、中学2年の冬休みにバンクーバーに一人で会いに行ったのです。

Helloと名前くらいしか聞き取れないレベルでしたが、英語が話せるようになって再会したい!という夢を抱き、TOEICを勉強する大きなモチベーションになりました。

ネイティブイングリッシュスピーカーとの文通は、確実に英語の勉強になりました。

何が書いてあるか知りたくてたまらないので、必死に辞書で調べて訳していきました。

現在は、無料で海外のメール友達を見つけられるサイトも多々あるので、便利な世の中になりました。

今はアメリカ、カナダ、ロシアのメル友と定期的にメール交換をしています。

■中学の教科書をひたすら書き写す

アメリカに憧れる気持ちはあっても、英語が最初から得意だったわけではありません。

なかなか伸びない成績、わからない英語のテスト問題に、頭を抱えていました。

他の科目もイマイチだったので、勉強法がそもそも全くわからなかったのです。

そこで、中学の英語教師にアドバイスを求めたところ、「とにかく英語の教科書を書き写すように」と言われたのです。

書くだけなんて、意味あるの?発音の仕方だってわからないのに!プンプン・・・と反発しながらも、素直に言われたことを実践してみました。

教科書の英文だけだとさすに意味不明だったので、英文の和訳が書かれた教科書ガイドを母に頼んで、書店で購入してきてもらいました。

そして、1ヶ月間ひたすら、1英文+1和訳+1英文というサンドイッチを1セットとして、1文につき3セットずつ、ひたすら書いて書いて書きまくりました。

1ヶ月後、何も考えなくても中学の英語の問題がスラスラ解けるようになっていました。

文法の理屈も、SVO、SVCといった基本的な英語の文法構造すら理解していませんでした。

ただ、「正しい英文はこれだ!」と感覚的にわかるようになったのです。

この勉強法は英語初心者に限らず有効で、TOEIC900点を超え、英検1級を取得するまで、この勉強法を応用して続けていました。

コツをつかむと、3セットもやらなくても、1度書いただけでインプットされるようになります。

ただ、TOEIC600点を超えるまでは、3セットずつ英語と和訳を書いて英語の基本を頭と体に徹底的に染み込ませることがおすすめです。

■NHKラジオ英語講座を毎日聞く

NHKラジオ英語講座の基礎英語1~3、そして英会話入門を、毎朝聞いていました。

この勉強法は、TOEIC1のリスニング対策に大いに役立ちました。

今では便利になって、パソコンやスマートフォンがあれば、NHKラジオのホームページから無料で前週分をいつでも高品質音声で聞くことができます。

当時は、雑音が入り混じるラジオを調節して朝6時から7時まで、きっちり時間を合わせて聞かなければいけませんでした。

でも、だからこそラジオ講座の先生が教えてくれることを聞き漏らすまいと、都度真剣に向き合っていたように思います。

英会話入門の講師は、今も20年前と変わらず、遠山顕先生です。

テキストは現代英語でよく使われる自然な表現で構成されており、TOEICの出題傾向にもマッチしています。

I have a feeling you’ll love it!(あなたは気に入ると思うんだよね!)

I have a feeling (that)~という表現は、「・・・という気がします」という意味で日常英会話でよく使われる表現です。

簡単な表現ですが、学校英語ではめったにお目にかかりません。

また、thatは省略する場合がほとんどですが、慣れていないと一つの繋がった1文であることを耳から理解できないケースが多いです。

基礎英語1~3で英文法の基礎をしっかり固め、英会話入門でTOEIC頻出表現を毎日着実にマスターしていくことができるのです。

中学生の頃はこんなことまで計算して聞いていたわけではないのですが・・・結果的に、ラジオ英語講座にはずいぶん助けられました。

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効果がイマイチだった勉強法

■映画で英語を勉強するという教材を購入

「麗しのサブリナ」を見て、生きた英語を学ぼうという教材を親にお願いして買ってもらいました。

7,000円ほどだったと記憶しています。

TOEIC900点を超えた今、あらためてこの映画を見ると勉強になることがたくさんあります。

Don’t reach for the moon.(月に手を伸ばしてはいけないよ。)

お金持ちなハンサムボーイに恋する娘に、父親が諭すシーンです。

月を手の届かない異性の比喩で用いていますが、英語初心者の頃は全く理解できませんでした。

なんて英語は難しいんだ、こんな表現を日本語訳なしで理解するなんて到底できない、と挫折しかけました。

英語初心者であれば、ディズニー映画などもっと簡単な映画を選ばなけれいけないのですが、当時は全くそれがわからなかったのです。

■英語の小説を読む

「風と共に去りぬ」が好きだとカナダの文通相手、アン・メリーに伝えたところ、続編小説を送ってきてくれたのです。

何とか読もうと悪戦苦闘したものの、1ページも読み終わらないうちに激しい睡魔に毎回襲われ、結局ほとんど読むことができませんでした。

日本語の小説を考えてもわかることですが、小説には話し言葉よりも難解な語彙や表現が多く登場します。

TOEIC500点を目指す英語初心者には、アメリカのテイーンエイジャーが読むようなジュニア小説がちょうど良いです。

それでも難しいと感じたら、絵本にランクを落としても良いくらいです。

辞書を使わなくてもわかる表現がそこそこ出てくるくらいの本を選ぶことが、挫折しないポイントです。

まとめ

TOEICの過去問題も見ていなければ、専用のテキストや問題集も使わなかったため、当日のTOEICテストで初めて「こんなに長文問題があるの?!」と驚きました。

その頃は、時すでに遅し。

結局、3~4問の長文問題は手をつけずにタイムオーバーとなってしまいました。

それでも、中学に入って英語を勉強し始めた私が、中3で510点というTOEIC初スコアを取得することができたのは、日頃の英語の勉強の積み重ねだったといえます。

英語初心者だからこそ、文法をはじめとする英語の基礎力を地道に培うことが大切です。

映画や小説に背伸びしたくなるかもしれませんが、そのときは必ず自分のレベルに合ったものであるか確認しましょう。

英語を勉強し続ければ、流行りの洋画を英語のまま理解することも、いつの日かできるようになります。

Never give up!!(あきらめるな)

アメリカ留学を実現して国際基督教大学(ICU)に入学するまで、私の部屋の壁に張っておいた言葉です。