TOEICの勉強法!700→900へステップアップするには?
TOEIC700点台の人は、一般的な社会人の英語力よりはかなり高い英語力をお持ちです。
実際に大学新卒の就職活動においては、TOEIC700を履歴書に書けるよう目標設定している学生が多いです。
とはいえ、TOEIC700と900では、雲泥の差があることもまた、事実です。
600を突破するのも700を超えるのも相当の壁があったのに、900なんて!!
と、今はまだエベレストを下から見上げるような気持ちかもしれません。
しかし、TOEIC900は海外経験がなくても、コツコツ勉強を続ければ必ず達成できます。
私も、社会人として日本で英語と無縁の仕事をしながら、独学でTOEIC900を突破した一人です。
日本にいながら、700→900にできるだけ早くステップアップするための勉強法を伝授します。
この記事のContents
毎日の勉強時間を確保
1年間で900を突破したいのであれば、1日約3時間、2年計画なら1日2時間、3年計画なら1日1時間です。
そして、勉強の効果が出やすく最も効率的なのは、1日3時間英語を勉強して、1年間で700から900へスコアアップさせることなのです。
じっくり取り組んだ方が知識が熟成されるのでは?と思うかもしれませんが、こと英語に関してはそれはありません。
英語は、勉強すればするほど、英語脳が鍛えられて同じ時間取り組んでもインプットしやすくなるのです。
誰も日本人がいない外国へ行って英語のシャワーを浴び続けると、半年ほどで英語が大体理解できるようになるのも、このためです。
社会人が1日3時間英語の学習時間を確保することは難しいようですが、通勤時間が片道1時間程度あるようでしたら、往復で2時間確保できます。
書くということなしにTOEIC900を達成することは難しいので、毎日1時間は机上でしっかり勉強したいところです。
早朝の勉強は、夜の3倍の効率が見込めるといわれます。
大切なのは、その勉強リズムを継続すること。
「週のうち3日間しか3時間勉強できなかったので、3日間は30分だけだったので、日曜日にまとめて12時間勉強した」
これは良くありません。
英語に限らず、語学学習で大切なのは、「継続」です。
決めた時間、決めた量を、継続することが確実なステップアップにつながります。
私も本気で英語を勉強していた頃は、朝3~4時に起きて勉強時間を確保していました。
目標を明確に立て、それを実行することは、英語のみならず私生活や仕事の能力向上などにも役立ちます。
NHKラジオ英語講座をフル活用
「実践ビジネス英語」と「ラジオ英会話」の2つのテキストを書店で購入して、講座を毎日聞き、気になる表現や英文はノートに書き出すようにしてください。
今日は疲れてしまって机には向かえない、という日は車や電車で移動中に聞いたり、自宅で家事や食事をする際BGMとして流すだけでも効果があります。
最初のうちは自分が決めた勉強時間をこなすだけでも精一杯になるかもしれませんが、続けていくうちに習慣となっていきます。
ただ、できるだけ机に向かって、紙とペンを片手に書いて勉強する時間も確保した方が、効率が上がります。
TOEIC試験においては、ビジネス分野を中心に、あらゆるシーンの英語文書や表現が出題されます。
「実践ビジネス英語」では、現代ビジネスで実際に使われている生の英語表現を日本にいながら学ぶことができます。
ワークライフバランスの問題、会社の合併による人事異動、学歴偏重社会の問題など、その時代に応じたトピックと英語表現をバランスよく取り上げています。
The past half century has seen massive gains in productivity, the invention of countless labor-saving devices, and the mass entry of women into the workforce.
この半世紀の間には、生産性の大幅な上昇、無数の労力節約型機器の発明、そして労働人口への女性の大量参入がありました。
これはまさに現代ビジネス社会の経緯と実態を説明していて、どの例示もいつTOEICの長文テーマで出題されてもおかしくありません。
主語がthe past half centuryというタイムスパンであることも、英語独特のモダンな表現です。
テキストは洗練され、随所に工夫が施されています。
英会話入門の内容は、新TOEIC形式でリスニングの会話表現がより複雑になったことからも一層役立つ、多彩な日常表現が展開されています。
I’m not with you there.
この英語表現を、「私はその点においては意見が異なります」という意味に結びつけられた人は、海外経験があるか、かなり口語表現の勉強に力を注いできた人でしょう。
I feel left out.
取り残されたような気分だよ。
こうした英語表現は、長文読解問題ではなかなかお目にかかる機会もなく、リスニングの口語表現の対策の重要性を伺い知ることができます。
英会話入門の講師は、私が中学生の頃から既に20年以上変わらず、遠山顕先生が務めています。
テキストに載っていないような表現や、ネイティブ講師がさらに詳しく英語で説明してくれる箇所もあり、たった15分間の勉強で非常に多くのことを学べます。
市販の英語学習教材は、内容がずさんなものも案外多く、明らかな誤りがそのまま掲載されているようなものもあります。
また、書店やオンラインでTOEICリスニング対策を注文しようにも、あまりに多くの本やCDが発売されていてい、まさに玉石混交の状態です。
そんな中でも、NHKの英語教材は作成にも多くの人がかかわり、さらに英語ネイティブを含む一流講師が確認している内容なので安心です。
毎日英語の長文問題に取り組む
問題数が多いとはいえ、900点台後半を叩きだす人は解き終わった時点で10~20分時間が余り、見直しまでしています。
この違いは、英語力の差というよりも、これまでに英語を読んだ量の差といえます。
つまり、人よりも多く英語を読むことで、海外経験の有無にかかわらずTOEICのリーディングで高得点を取ることは十分可能なのです。
ありがちな例ですが、スポーツ選手はひたすら同じ練習を繰り返しますよね?
例えば野球選手であれば素振り、バスケの選手であればシュート、短距離走の選手であれば走り込み、などなど。
TOEICも同じです。
効率の良し悪しはあるとしても、練習量が多い人の方が上手い(スコアが高い)のは当然ですよね。
すなわち、900点台後半のスコアをとれる人は、それだけの量の英語を読んできているということなのです。
「いや、そもそも読めないんだってば!」なんて怒らないでくださいね。
英語が読めないのではなく、慣れていないだけなのです。
すでにTOEIC700を取得している人は、文法の基礎力があるので英文を読み解く力は十分備わっています。
難しいと感じるのは、語彙量が少ないことと、やはり読み慣れていないことに起因します。
多読による勉強法を続けると、英文にはパターン的な表現が多いことにそのうち気付くでしょう。
He depicted her walking through the street.
上記の英文では、depict(描く)の意味を知らなければ、彼が彼女を見たのか、知っていたのか、出会ったのか、行動を文脈から推測するしかありません。
英検1級の最頻出単語の1つですが、英字新聞や英語のニュースには日常的に登場する語彙です。
The novel depicts French society in the 1930s.
その小説は1930年代のフランス社会を描く。
The advertisements depicts smoking as glamorous and attractive.
広告は喫煙を魅惑的で素敵だと印象付けるように描いている。
日本語では、drawと同じ「描く」という訳でも、ニュアンスはまるで異なることがこうした英文に多く触れることによって掴めていきます。
drawがjust to show an image of something in a picture(単純に絵で何かを示すこと)であるのに対し、depictは 絵や写真を通して主張や印象付けをすることが含まれるのです。
では、こういった「日本人からすると高難度に部類されるが英語圏では日常的に使われる単語」の語彙を増やすには、TOEICの語彙対策本を暗記し続けるのが良いのでしょうか?
実は、そうではありません。
TOEIC700点を取れるようになれば、ある程度英語ができると言っていいレベルですが、そこまで来れば、あとは質と量を増やすことに注力しましょう。
語彙対策本をひたすら解くのも一つの方法ですし、英語力の高い低いは語彙力によって左右される部分も多いですが、700点から900点へとステップアップを目指すのであれば、「語彙」にこだわる以上に、「多読」にこだわりましょう。
とはいえ、いきなり難解な英字新聞や英語の小説を読むことはハードルが高いので、英語の長文問題に特化したテキストを数冊やり切って多読の基礎力をつけましょう。
もしあなたが、TOEIC700点あるのに、実は英語の読解が苦手だ、というのであれば、まずは簡単なものから始めましょう。
TOEIC600点台のPart7対策リーディング教材など、少し下のレベルから始めて読み慣れるのも一つの方法です。
ただ、リスニング教材と同じく、書店に行けば大量の対策本があり、どれを選んでよいのかも難しいのが現状です。
そんな時は、語彙の意味や解説付きの英語学習者向け英字新聞を購読するのも、一つの方法です。
ありがちなのが、TOEIC700点があるからと言って、New York Timesなどのアメリカ人向けの英字新聞や、Time誌などの週刊誌に手を出すことです。
夢を砕くようないい方かもしれませんが、これらの英字新聞/雑誌は、TOEIC900点を超える人や、英検1級所持者であっても、その背景や文化が理解できていなければ、すらすらと読み進めることができません。
自分のレベルを見極めて、それより少し簡単なものを、毎日決めた量、読むようにしましょう。
まとめ
高い英語力が求められる企業への就職・転職活動においても、TOEICスコアが900を超えていればまず問題ないと判断されます。
「そんな高い英語力なんて自分には…」と思われる方もいるかも知れませんが、TOEIC700止まりの人と、900点超ができる人との間に、乗り越えられない壁は存在しません。
日本にいても、英語ネイティブの綺麗な英語をラジオやCDなどの音声を通じて日々繰り返し聞くことで、TOEICのリスニングで満点を狙えるようになります。
「英語を英語のまま理解するなんて、留学しかければ無理だ」なんてことはありません。
英英辞典を活用したり、多読による勉強法、自分のすき間時間を英語のリスニングに充てるなど、英語と接する時間を増やしていけば、独学で身に付けていくことは十分可能です。
「自分は留学経験もないし、この年ではここまでが限界だ」などとあきらめない限り、必ず努力は実を結びます。
人生思うようにいかないことは多いですが、英語の勉強だけは、必ず成果となって応えてくれます。
急速にグローバル化が進む日本において、今後もトップレベルの英語力を保持する人の需要はますます高まります。
セカンドキャリアにおいても、TOIEC900を取得していれば可能性は大きく広がります。
今までの知識や経験+TOEIC900は、自分のステップアップの強力な武器になるでしょう。
そうして行こうと自分で決めた日から、1年間毎日3時間、TOEIC900点を目指してチャレンジしてみてください。
心からのエールを送ります!